2016年12月30日金曜日

チョコレートケーキ「治天ノ君」

2016年10月29日 14時開演 シアタートラム
作:古川健
演出:日澤雄介
出演:西尾友樹、松本紀保、谷仲恵輔、浅井伸治、菊池豪、青木シシャモ、吉田テツタ、佐瀬弘幸、岡本篤

2016年11月16日水曜日

清水宏「清水宏の一人芝居」

2016年11月15日 19時30分開演 下北沢ザ・スズナリ
作:清水宏
演出:山崎洋平
出演:清水宏

2016年11月12日土曜日

ロロ いつ高シリーズ Vol.3「すれちがう、渡り廊下の距離って」

2016年11月11日 19時30分開演 STスポット横浜
作・演出:三浦直之
出演:篠崎大悟、大石将弘、大場みなみ、大村わたる

2016年10月31日月曜日

肋骨蜜柑同好会「愛の技巧、または彷徨するヒト胎盤性ラクトーゲンのみる夢」

2016年10月30日 14時開演 シアター風姿花伝
作・演出:フジタタイセイ
出演:依田玲奈、笹瀬川咲、石黒麻衣、山城秀之、山本恵太郎、窪寺奈々瀬、フジタタイセイ、Maggie、室田渓人、小寺悠介、額田礼子、久保広亘、ちゃづけ、森かなみ、中野雄斗、久保瑠衣香

2016年10月30日日曜日

プロペラ犬「珍渦虫」

2016年10月29日 18時開演 下北沢ザ・スズナリ
脚本:連行おい+劇中小説:えのもとぐりむ
演出:水野美紀
出演:ノゾエ征爾、伊藤修子、猪塚健太、福永マリカ、井内ミワク、水野美紀、福澤重文、宮下貴浩、米村拓彰、平竜、坊屋たいと

2016年10月29日土曜日

オイスターズ「ここはカナダじゃない」

2016年10月28日 19時30分開演 三鷹市芸術文化センター星のホール
作・演出:平塚直隆
出演:小暮拓矢、ヤストミフルタ、田内康介、芝原啓成、川上珠来

2016年10月27日木曜日

good Morning No.5「ケツラク」

2016年10月26日 19時開演 下北沢駅前劇場
作・演出:澤田育子
出演:藤田記子、澤田育子、久保田南美、佐々木彩、野口かおる、千代田信一、瀬戸裕介、佐伯大地、境秀人、小山まりあ、北山雅康、MINAKO

2016年10月18日火曜日

梅棒「Glover」

2016年10月17日 19時30分開演 グローブ座
作・総合演出:伊藤今人
脚本助手:梅澤裕介
振付・監修:梅棒
出演:大貫勇輔、塩野拓矢、梅澤裕介、松浦司、YOU、佐久間夕貴、梅田彩佳、鶴野輝一、遠山晶司、Rui、CRAZY SHIZUKA、NAOI、Marcolini、田中英恵、田中美聡、福島由佳、柳澤佳純、野田裕貴、飯野高拓、遠藤誠、天野一輝、菊池祐太、KENZO MASUDA、伊藤今人
いつも面白いダンスグループ梅棒、今回も十分楽しませてくれました。
彼らの良さは、単純に「俺たちは踊りたいんだ!」としかいっていないことです。
踊るために、ストーリーがあり、J-POPがあり、台詞がある。そのシンプルにして強い主張が感動を呼ぶのです。芝居でやったら、陳腐きわまりない、心優しいポンコツロボットが皆のために爆弾を抱えて、深い穴に身を投げるシーンで、純粋に感動できるのも、そのためです。
ただ、今回はそれだけでは解決できない問題も明らかになりました。
主役のロメオをやった大貫勇輔はかなりクラシックバレエの素養があり、身長も高いのでユニゾンで踊っていても一人だけ優雅に目立ってしまいます。その情熱だけでは乗り越えられない技術の差を今後どうするのか、どのように解消していくのか、または、しないのか。楽しみです。

2016年9月10日土曜日

泥棒対策ライト「日々ルルル」

2016年9月9日 19時30分開演 三鷹市芸術文化センター星のホール
作・演出・振付:下司尚美
出演:江頭慶子、大西智子、金原直史、近藤彩香、白倉裕二、野口卓磨、星野哲也、的場祐太、下司尚美

2016年8月15日月曜日

Snatch 「プロジェクトB」

2016年8月14日 14時開演 ザムザ阿佐ヶ谷
作:楠野一郎
演出:オクイシュージ
出演:久保田武人、渡辺カズキ、後東ようこ、前田昴一、上山丸、青山祥子、和久井大成、三ツ矢楓、町田水城、畑中実、稲川悟史、オクイシュージ、家納ジュンコ、河野晋吉、市岡拓、塩川千尋

2016年8月5日金曜日

葛河思潮社「浮標」

2016年8月4日 14時開演 神奈川芸術劇場大スタジオ
作:三好十郎
演出:長塚圭史
出演:田中哲司、原田夏希、佐藤直子、谷田歩、木下あかり、池谷のぶえ、山崎薫、柳下大、長塚圭史、中別府葵、菅原永二、深貝大輔

2016年7月23日土曜日

風琴工房「Insider」

2016年7月22日 19時30分開演 Half Moon Hall
作・演出:詩森ろば
出演:佐藤誓、井上裕朗、根津茂尚、佐野功、照井健二、板垣雄亮、杉木隆幸、藤尾姦太郎、大石憲

2016年7月22日金曜日

味わい堂々「枯山水」

2016年7月21日 19時30分開演 池袋スタジオ空洞
作・演出:池田鉄洋
出演:宮本奈津実、浅野千鶴、岸野聡子、細川洋平、堀靖明、おがわじゅんや(回替わりゲスト)

2016年7月13日水曜日

国分寺大人倶楽部「ラストダンス」

2016年7月12日 17時開演 下北沢シアター711
作・演出:川西裕介
出演:加藤岳史、後藤剛範、川西裕介、大竹沙絵子、林竜三、藍屋奈々子、望月綾乃、松本亮、えみりーゆうな、前田昂一、笠井里美

2016年7月12日火曜日

猫のホテル「苦労人」

2016年7月11日 15時開演 すみだパークスタジオ倉
作・演出:千葉雅子
出演:中村まこと、村上航、森田ガンツ、小林健一、久ヶ沢徹、市川しんぺー、千葉雅子、佐藤真弓

2016年7月3日日曜日

reset-N「knob」

2016年7月2日 19時開演 渋谷 Space EDGE
作・演出:夏井孝裕
出演:今井由希、米田敬、佐藤晃子、辻井彰太、林純平、木村圭吾、カトウシンスケ

2016年6月25日土曜日

扉座「郵便屋さんちょっと」

2016年6月24日 19時開演 座・高円寺1
原作:つかこうへい
上演台本・演出:横内謙介
出演:山中崇史、砂田桃子、有馬自由、岩本達郎、新原武、塩屋愛美、岡森諦、高橋麻理、中原三千代、江原由夏、犬飼淳治、累央,高木トモユキ、鈴木利典、上原健太、松原海児、早川佳祐、白金翔太、三浦修平、野田翔太、川西佑佳、藤田直美、北村由海、小笠原彩

2016年6月8日水曜日

iaku「エダニク」

2016年6月7日 19時30分開演 三鷹市芸術センター星のホール
作:横山拓也
演出:上田一軒
出演:緒方晋、村上誠基、福谷圭祐

2016年6月1日水曜日

God Morning No.5 × 艶ポリス「傷」

2016年5月31日 14時開演 シンジュクシアターミラクル
共同脚本・演出:澤田育子 岸本鮎佳
出演:藤田記子、澤田育子、久保田南美、佐々木彩、井上晴賀、岸本鮎佳、谷戸亮太、山本チアキ

2016年5月27日金曜日

ロロ「あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語」

2016年5月26日 19時開演 東京芸術劇場シアターイースト
作・演出:三浦直之
出演:伊東沙保、望月綾乃、西田夏奈子、古屋隆太、板橋駿谷、亀島一徳、篠崎大悟、島田桃子、森本華
三浦直之はあたっているという感じがします。作る芝居がどれも面白いです。

2016年5月25日水曜日

小松台東「勇気出してよ」

2016年5月25日 19時30分開演 三鷹市芸術文化センター星のホール
作・演出:松本哲也
出演:瓜生和成、松本紀保、竹井亮介、浅野千鶴
浅野千鶴が出演していたので見にいきました。それ以上の意味はありません。

2016年5月19日木曜日

Dull - Colored POP 「演劇」

2016年5月18日 19時30分開演 王子小劇場
作・演出:谷賢一
出演:百花亜希、河村沙也、小角まや、井上裕朗、堀奈津実、塚越健一、中田顕士郎、渡邊りょう、大原研二、東谷英人、谷賢一

2016年5月11日水曜日

イキウメ「太陽」

2016年5月10日 19時開演 三軒茶屋シアタートラム
作・演出:前川知大
出演:清水葉月、大窪人衛、浜田信也、中村まこと、岩本幸子、盛隆二、伊勢佳世、安井順平、森下創

2016年4月28日木曜日

モダンスイマーズ「嗚呼いま、だから愛」

2016年4月27日 19時開演 東京芸術劇場シアターイースト
作・演出:蓬莱竜太
出演:川上友里、古山憲太郎、津村知与支、小椋毅、西條義将、生越千晴、太田緑ロランス、奥貫薫
川上友里がブスでした。そして、小劇場運動(そんなものがあれば)は、終わりました。
小劇場の女優は生活感が薄いというか、ない演技をすることが多くて、それが魅力の1つだと思っていたのですが、この芝居の川上友里は生活感丸出しのブスで、それがとてもよかったです。ほりぶんの「得て」での顔芸に続く、ヒットだと思います。
それと主に、「小劇場」というくくりで何かを語る時代は終わりました。これからは、個々の劇団、個々の役者について語るべきだと思います。

2016年4月23日土曜日

泥棒対策らいと「一寸先ワルツ」

2016年4月22日 19時30分開演 渋谷 Space Edge
作・演出・振付:下司尚美
出演:金川周平、傳川光留、長尾純子、渡辺芳博、下司尚美

2016年4月18日月曜日

劇団きらら「ガムガムファイター」

2016年4月17日 12時開演 王子スタジオ1
作・演出:池田美樹
出演:有門正太郎、オニムラルミ、宗真樹子、寺川長、池田美樹

2016年4月15日金曜日

FUKAI PRODUCE 羽衣「イトイーランド」

2016年4月14日 19時開演 吉祥寺シアター
作・演出・音楽:糸井幸之介
出演:伊藤昌子、深井順子、鯉和鮎美、高山のえみ、新部聖子、幸田尚子、浅川千絵、岡森諦、キムユス、日高啓介、高橋義和、大鶴佐助、岡本陽介、澤田慎司

2016年4月14日木曜日

ハイバイ「おとこたち」

2016年4月13日 19時開演 池袋芸術劇場シアターイースト
作・演出:岩井秀人
出演:菅原永二,平原テツ、松井周、用松亮、安藤聖、永井若葉
再演。初演の時よりも役者が整理されて、さらに密度が高まりました。傑作です。

2016年3月29日火曜日

青蛾館「くるみ割り人形」

2016年3月28日 19時開演 池袋東京芸術劇場シアターウエスト
原作:寺山修司
構成・演出・振付:スズキ拓朗
出演:宮下今日子、のぐち和美、エリザベス・マリー、富田麻帆、長谷部洋子、森ようこ、鈴真紀史、蜂谷眞未、田中美甫、真弓瞬、石橋穂乃香、矢島かえ、momona、本山歩、甘井飴子、鈴木彩乃、小笠原采美、中井沙織、岩坪成美、七味まゆ味、こもだまり、浅場万矢、池町映菜、小林らら、佐藤沙紀、北河朋子、持丸裕香、高畑亜美、木村文香、塩沢優、高嶋佑香、三木万侑加
スズキ拓朗の才能を持ってしてもうまくいかないこともあるという例でした。
脚本を読んでいないので確かなことはわかりませんが、寺山修司のいつものグダグタなストーリーをうまく整理できなかったまま、舞台に載せてしまったような感じです。その上、主宰ののぐち和美が動き、舞台前まで出てくるので溜まりません。「星の王子さま」の時は、舞台奥で動かなかったからよかったのに。

2016年3月17日木曜日

地点「スポーツ劇」

2016年3月16日 19時開演 神奈川芸術劇場大スタジオ
作:エルフリーデ・イェリネク
構成・演出:三浦基
出演:安部聡子、石田大、小河原康二、窪田史恵、河野早紀、小林洋平、田中祐気
当たり外れの差が激しい地点ですが、今回は当たりでした。しかも、その当たりが今までと違う、新しい当たり方でした。
前半は,苦行が続きます。しかし、後半になるとその苦行が必要なものだったと納得できるのです。ちょうど、テレビのドキュメンタリーでは映らない平地からの荷揚げの行軍がエベレスト登頂に絶対に必要であるように、必要なんだと納得できました。
そうして登った山頂は美しいところではなく、ゴミやひょっとしたら死体なんかも散乱している相当ひどいところだと教えてくれます。
イェリネクの前作「光のない」は、死後の世界というイメージでしたが、このスポーツ劇は現実の世界です。
その現実に向かって、地点は「今のこの現実は相当ひどいところだぞ。皆、わかっているのか。」と言葉を投げつけてきます。
こんな地点は、初めてです。試みの全てがうまく機能しているとは思いませんが、十分面白かったです。

2016年3月16日水曜日

てがみ座「対岸の永遠」

2016年3月15日 14時開演 シアター風姿花伝
作:長田育恵
演出:上村聡史
出演:石村みか、福田温子、箱田曉史、今泉舞、岸野健太、西田夏奈子、亀田佳明、みやなおこ、半海一晃
文学座や民芸がやってもおかしくない芝居でした。演出も「地を渡る舟」の扇田卓也のような余計なことをせず、オーソドックスで好感が持てます。役者では、話の中心となる詩人のアンドレ・ミンツを演じた半海一晃がひょうひょうとしていながら、色気のある演技で面白かったです。それ以外の役者は、若さ故か力が入りすぎて、固い印象が残りました。

2016年3月12日土曜日

フロム・ニューヨーク「コーヒーカップを持つ演技」

2016年3月11日 19時30分開演 下北沢OFF・OFFシアター
構成・演出・出演:フロム・ニューヨーク ブルー&スカイ、市川訓睦、中村たかし
コントをいくつかつなげて上演し、全体としてストーリーが見えてくるという、最近見かけるスタイルの上演でした。
コントと芝居の区別も私の中で明確にあるわけではなく、見る都度にコントのようだとか,これはもはや芝居でしょう,思うくらいなものです。
ブルー&スカイの名前は大倉孝二とのユニット公演で始めて知りました。その時も、「なんか、色々かっこつけてる人だなあ。」と思いましたが、今回も印象は変わらず、「かっこつけ」です。

2016年2月26日金曜日

開幕ペナントレース「ROMEO and TOILET」

2016年2月25日 20時開演 三軒茶屋シアタートラム
作・演出・美術:村井雄
出演:高崎拓郎、G. K. Masayuki, 岩☆ロック、ささの翔太、竹尾一真、針金信輔、山森大輔
第4回世田谷区芸術アワード”飛翔”舞台芸術部門受賞記念公演 シアタートラム ネクスト・ジェネレーション Vol.8という長い冠がついた公演でした。
前回のシアタートラム ネクスト・ジェネレーションでスズキ拓朗を知ったので、今回も、期待して見にいきました。
ゴジゲンに続いて「ロメオとジュリエット」ものでしたが、こちらは本歌取りというか、ロメオが死なないで生き延びて、ジュリエットと一緒に銀河鉄道にのって、宇宙に旅立つというわけのわからないストーリーを全身白タイツの男たちが演じるというものでした。
いくつものコントのようなシーンの連なりで構成されていて、コントの中には多少面白いものもあるのですが中途半端だし、役者の個人技を楽しむには演出の規制が効きすぎていて爆発しないし、中途半端に始まり、そのまま終わりました。

2016年2月20日土曜日

ゴジゲン「劇をしている」

2016年2月19日 19時開演 下北沢OFFOFFシアター
作・演出:松居大悟
出演:松居大悟、目次立樹、東迎昴史郎、奥村徹也、堀善雄、本折最強さとし
作・演出の松居大悟は、テレビだか映画だか知りませんが映像の監督もしている人のようで、その業界の人に、「今度、久しぶりに芝居をやるので,見に来てください。」と言ったところ、「なぜ、そんな儲からないばかりか持ち出しになることをするの?」といわれたところから悩むというような話です。
ストーリーとしては、高校の演劇部がロメオとジュリエットを上演しようとするドタバタを縦軸に、出演者が各自、「なぜ、芝居をするのか?」を自問するのが横軸に、進んでいきます。
結論からいうと、「そんな悩みは勝手に裏で悩んで、観客にはもう少し別に見せるものがあるだろう。」ということです。

2016年2月18日木曜日

浮世企画「ザ・ドリンカー」

2016年2月17日 19時30分開演 下北沢駅前劇場
作・演出:今城文恵
出演:伊達暁、村上航、永山智啓、鈴木歩己、辻貴大、松本D輔、今城文恵、四浦麻希、西岡未央、平野鈴、猪俣三四郎
この芝居を見てから、もう3ヶ月以上経ちました。正直、「そこそこ面白かった。」という印象くらいしか残っていません。
実はこの芝居を見る直前に、ネット上で「今や小劇場というのは,ひとつのジャンルとなってしまった。皆そのジャンルの中で、温々、活動しているに過ぎない。」という書き込みを読んで、観劇熱が一気に冷めてしまいました。
元々、「新しい表現を見たい。新しい表現とは、何をやっているか理解はできないが、それでも面白いものだ。」という考えで芝居を見だしたのに、ネット上の書き込みが正しいとすれば、小劇場に新しい表現は、もはやないことになります。そして、ここ数年の観劇経験からいっても、残念ながら正しそうなのです。
これ以降、劇場に向かう時のワクワク感は確実に減少しました。面白い芝居には、出会えるかもしれないが、新しい芝居には、出会える確率は極めて低い。
もし、新しい表現がどこかで行われていても、私の視界には残念ながら入っていない。視界を一気に広げる方策も思いつかないので、とりあえず芝居でも見るかという感じです。

2016年1月30日土曜日

梅棒「OMG」

2016年1月28日 19時30分開演 吉祥寺シアター
作・総合演出:伊藤今人
出演:鶴野輝一、楢木和也、天野一輝、たかりん、Sun!!、遠山晶司、飯野高拓、五十嵐結也、櫻井竜彦、田中英恵、IYO-P、池田遼、ザンヨウコ、小坂奈央美、早瀬さくら、工藤広夢、ひこひこ
豪華二本立ての二本目、初期の作品の初の再演もののようでした。「OMG」は、「Oh My God」の略だと思うのですが、例によって意味はありません。
最初、バスケのスポーツ学園物で始まるのですが、途中からギャングとC.I.Aのアクションバトルになるという謎の展開でした。ラストに梅棒らしい荒唐無稽差が少し現れるのですが、それも不発に近く、何となく終わってしまいます。何よりも、登場人物達が物語の中に安住していて、ストーリーの殻を破って「踊ることが何より好き。」と、飛び出してこないことが面白くなかった一番の原因です。まるで、ダンスでストーリーを説明している下手くそなミュージカルのようでした。

梅棒「風桶」

2016年1月28日 15時開演 吉祥寺シアター
作・総合演出:伊藤今人
出演:遠藤誠、正安寺悠造、西野正崇、塩野拓矢、梅沢裕介、野田裕貴、菊池祐太、照沼大樹、原田康正、Na☆、中林舞、七味まゆ味、稲葉麻由子、土倉有貴、YOU、楢木和也、KENZO MASUDA、伊藤今人
多くの外部からの出演者を招いての豪華二本立ての一本目、「風桶」は多分、「風が吹けば、桶屋が儲かる」を略したものですが、意味はありません。
ストーリーは、人気絶頂のロックバンドが江戸時代にタイムスリップして、勧善懲悪の大活躍をするというものですが、たいした意味はありません。
今回は初の髷ものと言うこともあり、見ていてその昔学生のころ照明のバイトをしていたニューハーフショーを思い出しました。ニューハーフの人たちは、自分がより美しくより目立つように、衣装を選び、踊り、唄います。それと同じように、梅棒は、「俺たちは踊りたいんだ。踊ることが何より好きだ。」というために、舞台に立っていることが十二分にわかります。そのためのストーリーであり、衣装であり、装置なのです。
本来ダンスは、「言葉で言えないことを表現するために踊る。」ものだと思うのですが、それだと、普段芝居を見ている私などは、そのストイックさに負けてフラストレーションだけが溜まりがちですが、梅棒は「ダンスが好きだ。」としか言っていないので、それなら私でもわかるし、共感、感動できるのです。逆に
ダンス好きの人にとって、梅棒がどう写っているか知りたいところです。
客演で、柿食う客の七味まゆ味が出ていたのですが、そこそこ踊れていて、失礼ながらびっくりしました。ただ、横で踊っているのが振付もできる中林舞なので、少々、見劣りしましたが、顔の大きさと不気味さでは勝っていました。
俳優座の「クロスジンジャーハリケーン」の時に、伊藤今人の足の短さが印象的だったのですが、今回、和服を着るとぴったり。出演者の中で、一番似合っていました。

ハイバイ「夫婦」

2016年1月27日 19時開演 東京芸術劇場シアターイースト
作・演出:岩井秀人
出演:山内圭哉、猪俣俊明、菅原永二、田村連太郎、鄭亜美、平原テツ、川面千晶、高橋周平、岩井秀人
今や人気劇団となって、1ヶ月近いロングラン公演でもなかなかチケットのとれないハイバイを見てきました。
芝居は、山内圭哉と猪俣俊明という二人の芝居巧者が夫婦役で、なんの破綻もなく進んでい
くのですが、芝居の出来不出来と関係なく、私には受け付けないところがありました。岩井秀人の戯曲には、「ヒッキー・カンクーントルネード」、「手」、そしてこの「夫婦」という自分もしくは自分の親族を描いた私小説の演劇版、「私演劇」とでもいうべき流れと、取材などをして書かれたであろう「霊感少女ヒドミ」、「ある女」、「おとこたち」という2つの流れがあるのですが、その私演劇のほうが私は苦手なようなのです。理屈では、私演劇であろうとも登場人物は岩井秀人の創作物であるということはわかっているのですが、実際見るとやはりいけません。あの人達がどこかで生きているのだと思えて、見ていて落ち着きません。どうしても、芝居に集中できないのです。

田上パル「合唱曲第58番」

2016年1月25日 19時30分開演 こまばアゴラ劇場
作・演出:田上パル
出演:安村典久、飛知和寿輝、日高啓介、高橋義和、飯田一期、野田慈伸、緒方和也、長野海、江花明里、能島瑞穂、伊藤昌子、福田健二
スケジュールがなかなか合わず見に行けない劇団だった田上パルを、やっと見に行けました。スケジュールが合わず見られない劇団は、いざ見てみると残念なことが多く、田上パルもそんなに期待しないで見に行ったのですが、これが失礼ながら面白くてびっくりしました。
多分作者の実体験を元に作られているであろう、九州の片田舎の小学校から中学卒業までを、様々なエピソードをつないで描かれていきます。小学校の時、教師の失言から引きこもりになった一人の生徒を中学の卒業記念公演に無理矢理引きずり出して、ハチャメチャな鶴の恩返しを上演してしまうところをクライマックスに、明るくさわやかに進んでいくところに、素直に好感が持てました。
「月光のつつしみ」で、シリアスな芝居が素晴らしかった能島瑞穂が、さらりとコメディタッチの芝居をしていて面白かったです。特に、2回ほどシーンラストのオチで、映画の名台詞をつぶやくところが、全くオチになっていなくて、それがかえって微妙なおおかしみになるところが素晴らしいです

テアトロコント Vol.4

2016年1月22日 19時30分開演 渋谷ユーロライブ
出演:さらば青春の光、ナカゴー、東葛スポーツ、チョップリン
東葛スポーツが出演するというので、見にいきました。生でコントを見るのは、生まれて初めての体験でしたが、いかにテレビで見るコントが笑えるように整備されているのかということを痛感しました。芝居の中の笑いは、ある程度時間をかけて芝居の流れの中で笑わせられるので、周囲と関係なく面白ければ笑えるのですが、コントの場合時間が短いので、雰囲気ができておらず、少しの面白さだと周囲に気兼ねして笑わないことが良くありました。テレビだと、少しでも面白いと笑い声をかぶせてあるので、安心して笑えるのですが、ライブではそれは難しいです。逆に言えば、短い時間で笑わせる難しさに気がつきました。
さらば青春の光は、キングオブコントの上位常連ということですが、下ネタを連発する勇気はよしとしても、あれがいつものできならキングオブコントもたいしたことないと思えるできでした。ナカゴーは、いつも通り、短い分、さらにどこが面白いか全くわかりませんでした。東葛スポーツは、1月末の公演の抜粋だと思われるものでしたが、あれではいいも悪いもわかりません。チョップリンは、最初のコンビニのネタがわかりやすくてこの日、一番面白かったです。
チラシのあおりに、「コントは,既存のフォーマットを破壊する短い演劇であり、未来の演劇の実験場である。」と書いてありましたが、この日を見る限り、「既存のフォーマットを破壊できるかもしれない。その可能性は、否定できない。」くらいが、正しい現状認識だと思います。

清水宏「海外コメディ・チャレンジセレクション」

2016年1月19日 19時30分開演 下北沢シアター711
作・演出・出演:清水宏
昨年秋にやった海外コメディ奮闘記の再演のようなシリーズです。日によって演目が違い私が見に行けた日は、「今治タオル編」でした。
要するに、スポンサー探しの話なのですが、これがい
けません。これまでの海外フェスティバルの話は、完全にドンキホーテな話で彼の情熱ややる気がいかに空回りしたのかという、元々笑い話の要素が多いストーリーなのですが、スポンサー探しはどうやっても、
「お金をもらいに行く」という生臭い話なので、清水宏の熱量をもってしても生臭さが消えません。最終的に今治の池内タオルというスポンサーを獲得するのですが、そのスポンサーに対する配慮もあるのか、いまいち及び腰な感じもします。
そんなこんなで話は盛り上がらず、ラストのファンタジーも不発で爽快感のない話でした。

wits「マクベス The tragedy of Mr. and Mrs. Macbeth」

2016年1月16日 19時30分開演 シアターカイ
原作:ウィリアム・シェイクスピア
上演台本:wits(松岡和子訳による)
演出:西悟志
出演:チョウソンハ、池田有希子、佐藤友
Twitterのつぶやきで知り、慌ててチケットを予約して見にいきました。KAATの「ピノキオ」で好演していた池田有希子が、二人芝居でマクベスをどう演じるのかという興味だけでしたが、結果、今まで一番面白いシェイクスピアでした。
簡単にいうと、漫才の形を借りた芝居で、地の文や役柄の説明を漫才でして、そこから体を一回転することや、お互いの立ち位置を入れ替えることで役に入っていき、演じていくというやり方で、ダイジェストにも関わらず、それを感じさせずにマクベスをやりきって、見事の一言でした。
何しろ、あの形容詞の連続のシェイクスピアの台詞が、なんの抵抗もなく聞こえてくるのですから、たいしたものです。
演出の西悟志は、昔、小鳥クロックワークスというかわいらしい名前の劇団をやっていて、今回は10年ぶりの演出だそうです。何か、私が見たいと思っていていつもスケジュールが合わないHula-Hoopersと関係が深いようで、益々、Hula-Hoopersに興味がわいてきました。

シンクロ少女「ファニー・ピープル」

2016年1月15日 14時30分開演 下北沢ザ・スズナリ
作・演出:名嘉友美
出演:泉政宏、満間昂平、用松亮、中田麦平、浅野千鶴、名嘉友美、小野寺ずる、しまおみほ、田中のり子
シンクロ少女の公演は今まで3回ほど見にいきました。テーマが一貫していて、「人はそれぞれ心に闇の部分を抱えていて、それでもより幸せになろうとしている。」と唱えていて、それはそれで1つも反対するところはないのですが、随所に挟み込まれる「笑い」の部分や、突如として始まる歌と踊りがうまくこなれていなくて、ぎくしゃくするのが気になって、あまり積極的に見にいく気になれない劇団でした。今回見にいったのは、1年ぶりの公演でどう変わったのか知りたかったのと、浅野千鶴が出演すると知ったからでした。
1年ぶりの公演も、芝居自体はあまり変化はなく、一貫したテーマの追求は偉いとも言えますが、代わり映えのしない芝居にもみえてしまいます。
高校時代、ずっとつるんでいた男と二卵性双生児の兄と妹。男は、高校教師の女性と不倫関係になってしまい、町にいられなくなって駈け落ちしようとしたところを旦那に見つかり、女性は殺されてしまいます。男はそのまま行方をくらませます。双子は、お互い恋愛感情を抱きますが、決定的な関係になる前に妹の方が家出します。それから15年経ち、男が町に帰ってきます。兄にとっては、止まっていた時間がまた動き出します。昔と同じように男とつるみ、遊び出す兄でした。兄は、時々マリファナを浮かしながら時間をやり過ごし、前に進むことを拒否していたのでした。
しかし、時間は待ってくれません。幼なじみの警官にマリファナ所持で逮捕された兄は、そのまま、家出します。今度は、それをじっと待つ男。やがて戻ってきた兄は、河原で男と再会します。妹なしでは前に進みたくない兄と、何とか前に進もうとあがく男、二人はもみ合い、川に落ちてしまいます。何とか這い上がってきた二人は、とりあえず目先のことをともに考えることで休戦します。
そこに、突然現れる妹、まるで許しを与える女神のようです。
というのが、粗筋なのですが、その女神のような妹が浅野千鶴で、声質もあるのでしょうが
一人クールで、他の役者の淡々としているようで実はしめった演技とは、一線を画していました。

ロロ いつ高シリーズ Vol.2「校舎、ナイトクルージング」

2016年1月14日 19時30分開演 横浜STスポット
作・演出:三浦直之
出演:亀島一徳、島田桃子、望月綾乃、大石将弘、北村恵
2016年最初の観劇は,ロロでした。昨年から始まった高校演劇大会ルールに乗っとった「いつ高シリーズ」の第二弾ということで、やはり約1時間の上演でした。
前作はやや、尻切れトンボに終わった感があったのですが、今回は同じ1時間でも山あり谷ありの充実した1時間でした。
お話しは、窓際に写っていた幽霊を探しに夜の教室に忍び込んだ三人の高校生が、ラジオネーム逆乙女と称する、昼間学校に来ないで夜忍び込み、前日に仕掛けたヴォイスレコーダーを聞いて昼休みの感覚を味わう引きこもりや、その引きこもりと仲良しで、幽霊らしくないことに悩んでいる幽霊に出逢うというストーリーです。いつもながらのしらけないぎりぎりのナイーブさが溢れ、「実在するファンタジー」としても高校生活が描かれ、とてもおもしろかったです。
それにしても、島田桃子は木ノ下歌舞伎の「心中天の網島」の時は、花魁の役なのに単なるバカな小娘にしかみえないし、今回も女子高校生のはずなのにおばさんのコスプレにしかみえませんでした。役柄と存在がいつもかなりずれているのはネライなのでしょうか?
劇中、大石将弘が映画「GO」の窪塚洋介の物真似をするのですが、その映画を見ていない私でも、あの一本調子な台詞のしゃべり方は窪塚洋介に違いないと思わせる不思議な説得力を持った物真似でした。
第三弾の予定もあるようなので、とても楽しみです。