2012年11月16日金曜日

パルコ/キューブプロデュース「こどもの一生」

2012年11月15日 19時開演 渋谷パルコ劇場
作:中島らも
潤色:桝野幸宏
演出:G2
振付:小野寺修二
中島らもの本は、とてもおもしろくて、ラストがSFホラーチックでよくかけているし、演出も的確で破綻がない。役者も谷原章介を除いてみんなうまくて、特に破綻がない。よくできた「お芝居」だが、それだけで、私にとっては、特におもしろいものではなかった。みんな優等生で、スムーズに芝居が流れ、終わっていく。役柄を無難に演じているだけの芝居になんのおもしろみがあるだろうか?
私が見たいのは、役を超えて見えてしまう役者の人間性なのだと思う。小さな劇場で行われる若い劇団の芝居が好きなのは、役を演じきれない役者の苦し紛れの個性がよく透けて見えるからだと思う。
映像を芝居の中で使用するのがはやりのようで、この芝居でも台詞のポイントとなるところを、あたかもプレゼンのように文字で見せたり、殺人のシーンで血しぶきを一瞬見せたりしていたが、一つ一つは的確でも、続くと説明的すぎてくどすぎる。


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