2013年10月9日水曜日

鹿殺し「無休電車」

2013年10月9日 19時開演 青山円形劇場
作:丸尾長一郎
演出:菜月チョビ
出演:丸尾長一郎、福田転球、岡田達也、オレノグラフティ、山岸門人、菜月チョビ、美津乃あわ、橘輝、坂本けこ美、円山チカ、傳田うに、山口加菜、鷺沼恵美子、浅野康之、近藤茶、峰ゆとり、有田杏子、越田岬
菜月チョビの海外研修制度による1年間のカナダ留学前の最終公演でした。これをもって鹿殺しは1年間の充電期間に入るそうです。ストーリーは、見ていないのでよくわかりませんが、「電車は血で走っている」の続編のような形で、大阪から出てきて路上パフォーマンスを繰り広げる劇団の話です。ほとんど自分たちのことが元になっていると思われます。
私にとっての鹿殺しの魅力は、今時の若手劇団にしては珍しく上昇志向が強く、それを隠さないところでした。それが着ぐるみショーや、大げさな作り物、むちゃくちゃな殺陣になって現れ、しかも実力が伴わないのでうまくいかない。その意志と実践のギャップが面白かったのです。しかし、この2,3作品では経験を積んだせいか、そこそこうまくいくようになってしまいました。それに比例して、鹿殺しの魅力は薄れていきました。まるで、ひどいブスだけど声だけはチャーミングだった女の子が、整形で顔は美人になったが声の質は普通になってしまったかのようです。しかも、美人としてみるとどう見ても中の下、きれいな人は他にいっぱいいる状況です。
今回の芝居にも、歌舞伎風の派手な衣装で歌い、踊り、殺陣をするシーンがありますが、それならもっとイケメンで歌も踊りもうまい何とかボーイズとかがそこら辺にいそうです。
1年間の充電期間を経て、新しい鹿殺しの魅力を持って帰ってきてほしいものです。

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