2013年1月21日月曜日

30 Years Godo Project「ゴドーを待ちながら」


2013年1月19日 18時開演 上野ストアハウス
作:サミュエル・ベケット
演出:鈴木ハルニ
出演:鈴木ハルニ・須貝英・小玉久仁子・渡辺芳博・河野真紀
多分、世界で一番好きな戯曲「ゴドーを待ちながら」の公演があるというので、嬉しさ半分、心配半分で見に行ってきました。古くは、紀伊國屋ホールで 今の野村万之上、萬斎の父親の野村兄弟のものや、パブリックシアターでの、柄本明、石橋蓮司が出演したものとかも見ましたが、どちらも今ひとつでした。そういえば紀伊國屋ホールも、パブリックシアターも、演出は佐藤信でした。いまいちだったのは、佐藤信のせいだったのでしょうか?
今回の30 Years Godot Projectの「ゴドーを待ちながら」も、イマイチ、いや、いまさんくらい残念でした。何よりも翻訳の硬い日本語がこなれていないので、台詞が浮いてしまうシーンが多々あったことがとても気になりました。寓話のような話なので、台詞がこなれていないと全くの絵空事になってしまいます。また、台本から離れて暴走するところも、見当違いのところへ行こうとしているように見えてしまいます。収穫は、ポッツォ役の小玉久仁子でした。戯曲では成金風の中年のおじさんというような設定ですが、女優が髭を描いて、軍人のような衣装で演じるという設定で演じることにより、自由さを手にして生き生きと演じて、ただ一人光っていました。ウラジミールと、エストラゴンももっと自由にやれば、良いのにと思ってしまいます。
昔から、この芝居は役者が演じるより漫才コンビがやった方が面白いと言われていて、古くは、星セント・ルイス、コント55号、ツービートなどの名前があがっていました。言葉遊びで時間を潰すシーンなどをみると、確かに漫才コンビの方が面白そうだと思ってしまいます。
名前にうたっているとおり、30年に渡って「ゴドーを待ちながら」を上演し続けるプロジェクトのようですから、今後に期待したいと思います。とりあえず、演出が変わったら、また見に行こうと思います。

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