2019年6月21日金曜日

Newyork2019 Vol.18 「The Prom」

2019年6月19日 14時開演 Longacre Theatre
今年のドラマ・デスク・アワード ミュージカル部門作品賞を受賞した「The Prom」を見ました。インディアナ州の片田舎エッジウォーターのレズビアンの高校生が卒業記念のダンス・パーティー「プロム」にガールフレンドと出席したいと言い出したことから大騒ぎになり、PTA会長が断固反対のメッセージを地元放送局を通じて表明します。一方その頃、ブロードウェイではエレノア・ルーズベルトのミュージカルが初日を迎えますがニューヨーク・タイムズに酷評され、それを挽回すべくこのプロム騒動に目をつけて、役者たちが乗り込み、騒動が始まります。とにかくこのブロードウェイ・アクターズのキャラクターがよくできています。トニー賞に2回ノミネートされたことがある魅力のないライザ・ミネリのような女優、自分ではいけていると思っている中年のゲイの男優、ジュリアードのドラマ部門卒業が自慢の、役に立たない二枚目の男優、ホッシー・ガールのなれの果てのような女優など、少しでもブロードウェイ・ミュージカルに興味がある人なら笑ってしまう設定です。すったもんだの末、ハッピー・エンドで終わるのですが、そのきっかけもSNSに投稿した主人公の決意と心情を歌った歌に、多くの共感が得られたのがきっかけという今日的な理由で、LBGTの時代にマッチして、無理のないものです。役者では、主人公のガールフレンド役を演じたイサベラ・マッカーレがエッジの効いたしっかりした演技で目にとまりました。

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