構成:金山寿甲
出演:長井短、宮部純子(五反田団)、森本華(ロロ)、椎橋綾那、川﨑麻里子(ナカゴー)、板橋駿谷(ロロ)、森一生(阿佐ヶ谷スパイダース)、玉田真也(玉田企画)
客入れ中に流れる映像は、山村聡初監督作品の「蟹工船」、1953年の発表で今見ると古くさい、左翼臭満載のプロパガンダにしか見えない。
オープニングは、なぜか役者が蟹網をひくという状況のなか、漁猟長の板橋駿谷が客のキャンセル、青年団や、小劇場の現状をディスりまくるというもので、板橋のパワーで押し切って面白い物でした。
本編にはいると、話はピースボートで世界一周の旅に出るという設定で、カンボジア、シリア、ブラジルなどを回ります。
珍しくストーリーのような物があります。
しかし、役者のラップのリズム感が悪くて、切れがありません。何度も出演していてそこそこできるはずの森本華もぱっとしません。
今回は全員がワイヤレスマイクで、ケーブルの絡みを気にすることもなく集中できるはずなのに、盛り上がりに欠けます。
機材の向上が芝居の質の向上に必ずしも貢献しないという典型的な例でした。