2013年10月28日月曜日

Golater

久しぶりに使い込んでみたいと思わされるiPhoneアプリにであったので、メモ代わりに書き残しておきます。
「Golater」はEvernoteのノートのうち行ってみたいと思うところのタグに、「g:/」を頭につけて住所を書いておくと、アプリ内の地図にピンを立ててくれるソフトです。出かけた先でアプリを開くと、近くの行ってみたいところを教えてくれるわけです。
じつは3年ぶりくらいに来年の5月か6月にニューヨークに行ってみようと考えています。その時にこれがあれば、長年集めてきた細かいニューヨーク情報を簡単に活用できると思ったのです。
いざやってみると簡単にはいきませんでした。まず最初に、タグ欄に「g:/」と入力してからそのあとに住所をペーストしていったのですが、Evernoteが勝手にタグを「g:/」と「住所」に分割してくれます。しかも住所の途中にカンマが入っていると、そこでもタグが分割されてしまいます。調子よくコピーペーストを繰り返して、アプリの地図を見てみるとほとんどピンが立っていません。使えないのかと思って、1週間ほどほっておいたのですが、暇なときにピンが立っているノートと立っていないノートののタグを比べて、やっとタグの分割に気がつきました。
仕方がないので、いちいちステッキーズにペーストして頭に「g:/」を付け足してから、タグ欄にペーストしていきました。また、他のタグが悪さをしているようなので、他のタグはすべて削除してみました。ついでにWebで検索して、明らかに閉店している店は省いていきました。
結果、閉店していた店は、130弱。残った店が400弱になりました。この状態で、アプリの地図を開いてみると、立っているピンの数は、わずか40弱です。しかも、明らかに住所とピンの位置がずれているものもあります。落ち着いて、地図の拡大縮小を繰り返していると、表示されるピンの数が変化していました。マンハッタン全体を表示刺せると、赤いピン1本になり、それをクリックすると、113ノートと表示されます。
どうも、現在表示されている範囲の情報だけを表示する仕様のようです。その113のノートのリストを見ると、タグ欄に削除したはずのタグが住所に合成された形で残っているものが、ピンの位置が正しくないようです。
Evernoteのバグなのか、Golaterのばぐなのか暇を見つけて確認していきたいと思います。
iPhoneのアプリは無料のものも多いので、気になったものはちょくちょく落としてみるのですが、ほとんどすぐに使わなくなります。使う機会がないからです。Golaterはつかえれば、ニューヨークで楽しめるので、なんとか使えるように原因を探っていくつもりです。

2013年10月24日木曜日

文学座アトリエの会「未来を忘れる」

2013年10月23日 14時開演 信濃町文学座アトリエ
作:松井周
演出:上村聡史
出演:大滝寛、加納朋之、南拓哉、南一恵、藤崎あかね、増岡裕子
松井周の書き下ろし戯曲と言うことで、普段は見にいかない文学座の芝居を見にいきました。文学座といってもアトリエ公演なので、普段の路線とは違い、新しめの戯曲を上演することが多いようです。つかこうへいさんが有名になるきっかけもこのアトリエ公演の熱海殺人事件でした。
ストーリーは、近未来の日本、行き詰まった人間はゴキブリの遺伝子を取り込むことができるクスリを開発し、それを注射して生き延びるか、このまま人間として死んでいくか、選択を迫られる、という「地下室」に続いての少しグロテスクな話でした。グロテスクではあるが、生きると何かということに向かい合った作品だと思いました。
テーマとは別に私が気になったのは、文学座の芝居の質についてでした。
演出は映像を多用したり様式的な動きを取り入れたりして、新しい戯曲を新しい演出で見せようとがんばっているようでしたが、それが逆目に出て演技が薄っぺらく見えて仕方がありませんでした。
以前、仕事で俳優座のゲネプロについたことがあったのですが、その時は久しぶりに見る新劇の演技が、余計な動きをしない、発声がよくていってることがよくわかることにびっくりして、少々感動したことがありました。今にして思えば、あれは、普通の市民会館のサイズと距離感と芝居の質が合っていたことが主な原因だったのではないかと思われます。文学座アトリエは劇場と言うよりスズナリくらいの小劇場です。そこで、7〜800人以上の会場での芝居をされても、余計な動きが少ない分薄っぺらく見えてしまうのでないでしょうか。

2013年10月20日日曜日

快快「6畳間ソーキュート社会」

2013年10月19日 19時30分開演 トーキョーワンダーサイト渋谷
作・演出:北川陽子
出演:野上絹代、山崎皓司、加藤和也
最近感じていることなのですが、年のせいか私が男性だからなのか若い女性の脚本家、演出家の作る芝居に理解や、共感できなくなっているようです。シンクロ少女の時にも感じたのですが、テーマを日常的な事柄に落とし込む、その回路がよく見えなくて化けた印象しか残らない感じなのです。もともとたいしたことのない私の感性が、ますます鈍くなっていると言うことなのでしょう。
21世紀になって未来への夢が見にくくなっている現代で、未来を夢見るとはどういうことなのか。iPhoneや、お腹の中の子供に未来の夢を見ざるを得ない、少しせつないお話しでした。
当日パンフレットに出演者、演出家のインタビューをまとめた小冊子がついてきて、それを読むと制作過程、この芝居のテーマなどがよくわかるのですが、あとから読んで芝居がわかるというのはどうなんでしょうか?
抽象画を解説してもらってわかった気になるみたいで、いまひとつ納得できませんでした。

2013年10月15日火曜日

表現・さわやか「ストレンジストーリーズ」

2013年10月10日 19時開演 下北沢駅前劇場
作・演出:池田鉄洋
出演:原史奈、佐藤真弓、村上航、いけだしん、岩本靖輝、伊藤明賢、池田鉄洋、大川宗哲
Good Morning No.5を見たときにも思ったのですが、コメディ指向の強い役者はときに全てを忘れて馬鹿に徹した芝居をやりたくなるようです。この芝居も内容は全くなく、ただただコスプレをして馬鹿なことをやり続けるだけです。そしておもしろい。それだけが肝心なことで、残りはどうでもいい。素晴らしいことです。こんな芝居が2,3ヶ月に一度でも見られればとてこ嬉しいのですが、このグループの次回公演は来年だそうで、なかなかうまくはいきません。
モンティパイソンにも影響を受けていそうなこのグループは、大好きです。

2013年10月9日水曜日

鹿殺し「無休電車」

2013年10月9日 19時開演 青山円形劇場
作:丸尾長一郎
演出:菜月チョビ
出演:丸尾長一郎、福田転球、岡田達也、オレノグラフティ、山岸門人、菜月チョビ、美津乃あわ、橘輝、坂本けこ美、円山チカ、傳田うに、山口加菜、鷺沼恵美子、浅野康之、近藤茶、峰ゆとり、有田杏子、越田岬
菜月チョビの海外研修制度による1年間のカナダ留学前の最終公演でした。これをもって鹿殺しは1年間の充電期間に入るそうです。ストーリーは、見ていないのでよくわかりませんが、「電車は血で走っている」の続編のような形で、大阪から出てきて路上パフォーマンスを繰り広げる劇団の話です。ほとんど自分たちのことが元になっていると思われます。
私にとっての鹿殺しの魅力は、今時の若手劇団にしては珍しく上昇志向が強く、それを隠さないところでした。それが着ぐるみショーや、大げさな作り物、むちゃくちゃな殺陣になって現れ、しかも実力が伴わないのでうまくいかない。その意志と実践のギャップが面白かったのです。しかし、この2,3作品では経験を積んだせいか、そこそこうまくいくようになってしまいました。それに比例して、鹿殺しの魅力は薄れていきました。まるで、ひどいブスだけど声だけはチャーミングだった女の子が、整形で顔は美人になったが声の質は普通になってしまったかのようです。しかも、美人としてみるとどう見ても中の下、きれいな人は他にいっぱいいる状況です。
今回の芝居にも、歌舞伎風の派手な衣装で歌い、踊り、殺陣をするシーンがありますが、それならもっとイケメンで歌も踊りもうまい何とかボーイズとかがそこら辺にいそうです。
1年間の充電期間を経て、新しい鹿殺しの魅力を持って帰ってきてほしいものです。

シンクロ少女「ファニー・ガール」

2013年10月8日 19時30分開演 三鷹市芸術文化センター星のホール
作・演出:名嘉友美
出演:泉政宏、横手慎太郎、中田麦平、名嘉友美、浅野千鶴、満間昴平、坊薗初菜、墨井鯨子、用松亮、あやか、原西忠佑、太田彩佳、赤澤涼太、吉岡そんれい
全体に柔らかい印象の芝居でした。それはよいのですが、装置や照明の弱さ、演出の詰めの甘さが足をひっぱている感じが残念でした。
装置や照明がだめなのは小劇場ではよくあることなのでたいした問題ではないと思いますが、演出の甘さは結構問題です。
会話のつながりがうまく作れなくて、「なぜだかわからないが私の経験と勘によれば、ここはあの二人を追いかけていくべきだ。」と突然役者に言わせたり、(さすがに客席から失笑が漏れていました)ラストでこれも突然「Somebody to love me」と役者全員で歌い踊ったりするのは、あんまりだと思います。しかも、ワイヤレスマイクをつけているわけでもないので、ダンスの体の向きによっては歌詞が聞き取れず、それでなくてもわかりにくい英語がほとんど理解できませんでした。
このシーンが始まったときの第一印象は、「お前はそこまでして救われたいのか?」という思いでした。
「人生にはいろいろなことがあって、それにはそれぞれ理由がある。それを考えていくと、とても大変で、身動きができないこともある。それでも、愛することは素晴らしい。」というのがテーマで、劇中でも語られ、その具体例が芝居の中身という形はわかりやすいと言えばわかりやすいのですが、あまり広がりが持てないような気がします。
芝居の雰囲気は悪くないのに、あからさまにテーマを言葉にする必要もなかったのではないかと思います。

2013年10月7日月曜日

2013年第三四半期観劇のまとめ

7月2日 ピチチ5「はぐれさらばが"じゃあね"といった」
7月3日 扉座「アトムの伝言」
7月8日 「盲導犬」
7月12日 FUKAI PRODUCE 羽衣「Still on a roll」
7月17日 おにぎり「トークトワミー」
7月18日 「ストリッパー物語」

8月2日 カタルシツ「地下室の手記」
8月3日 INGELプロデュース「鮫に食われた娘」
8月15日 マームとジプシー「COCOON」
8月16日 七里ガ浜オールスターズ「オーラスライン」
8月22日 東京乾電池「真夏の夜の夢」
8月25日 ミクニヤナイハラ プロジェクト「前向き、タイモン」
8月26日 少年王者館「ハニカム狂」

9月3日 玉田企画「臆病な町」
9月11日 悪い芝居「春よ行くな」
9月17日 財団、江本純子「常に最高の状態」
9月18日 砂地「Hedda」
9月18日 遊園地再生事業団「夏の終わりの妹」
9月23日 メガロザ「アンド ヒア アイム スティル アライブ」
9月23日 Good Morning No.5「ジャンキ−・ジャンク・ヌードット」
9月24日 ハイバイ「月光のつつしみ」

第三四半期の観劇数は、21本。割と忙しかった中では、よく見に行けた方だと思います。
ベストスリーは、ハイバイ「月光のつつしみ」、カタルシツ「地下室の手記」、「ストリッパー物語」の3本です。
次点は、財団、江本純子「常に最高の状態」と、Good Morning No.5「ジャンキ−・ジャンク・ヌードット」です。
なんといっても、ハイバイ「月光のつつしみ」の静かな衝撃が印象的でした。

ハイバイ「月光のつつしみ」

2013年9月25日 19時30分 横浜芸術劇場大スタジオ
作:岩松了
演出:岩井秀人
出演:能島瑞穂、松井周、平原テツ、永井若葉、上田遥、坂口辰平
久しぶりに心が震える芝居を見た気がします。今まで、いかに頭で芝居を見ていたかに気づかされました。
大きな「沈黙」の周りを、役者が各々のやり方で歩いたり少し足を踏み入れたりするとてもデリケートな時間が流れている。そんな感じでした。
特に、能島瑞穂と松井周の二人が素晴らしく、松井のさまざまな突っ込みを、あるときは流し、あるときは跳ね返す、またあるときは正面から受け止める能島瑞穂は素敵でした。また、太り、気になる女優が増えました。
前回見た「手」がピンとこなかったので、ハイバイは「ある女」や、「霊感少女ヒドミちゃん」のようなポップな作品のほうが自分にはあっていると思っていましたが、想でもないと考え直しました。
ハイバイの次の作品が楽しみです。