2014年12月18日木曜日

チェルフィッチュ「スーパープレミアムソフトWバニラリッチ」

2014年12月18日 19時30分開演 神奈川芸術劇場大スタジオ
作・演出:岡田利規
出演 : 矢沢誠、足立智充、上村梓、鷲尾英彰、淵野修平、太田信吾、川崎麻里子
チェルフィッチュの芝居を見るのは、2012年4月の「現在地」から約1年半ぶりでした。あいかわらずモノローグ主体の芝居ですが、前回に比べると、台詞の相手が舞台上にいて明確に見えること、BGMのバッハの音楽に合わせた体操ともダンスともつかない動きがあることなどが相まって、わかりやすいものでした。
岡田利規の芝居は、現在をすぱっと切って,その断面を見せるというようなところが持ち味だと思うのですが、その切り口がなんなのかわかれば面白いし、よく見えないと退屈するしかないような気がします。

2014年12月17日水曜日

アナログスイッチ「ツチノコ in escaping'14」

2014年12月17日 20時開演 下北沢OFFOFFシアター
作・演出:佐藤慎哉
出演 : 渡辺伸一朗、廣野喬介、藤木陽一、山本沙羅、秋本雄基、雨宮沙月、板橋優里、浦嶋健太、古崎彩夏、木幡雄太、坂爪葉子
チラシによると2012年に旗揚げした東洋大学出身の劇団だそうです。出身ということは、もう学生ではないということだと思うのですが、内容は学生演劇そのものでした。(悪い意味で)
自分たちが面白いと思うことを,客観的に見ることもなくそのまま舞台にかけているだけです。観客は劇団の身内でもない限り、置いてけぼりにされて行くばかりです。「大学の部室の中で、賞金のかかったツチノコをさがしまわる。」という単純明快なシチュエーションコメディなので、うまい役者とツボを押さえた演出があれば、いくらでも面白くなるのに、ダラダラとテンポも間も悪いまま進んでいくので、苦笑するしかありません。
2014年に福岡県で行われた国際コメディ演劇フェスティバルで、2014ベストコメディアワードを受賞したそうですが、この公演を見た限り、フェスティバルのグレードが心配になりました。

2014年12月10日水曜日

ロ字ック「媚微る」

2014年12月10日 19時30分開演 下北沢小劇場 B1
作・演出:山田佳奈
出演:片桐はづき、川本ナオト、榊菜津美、笹木皓太、小野寺ずる、日高ボブ美、猪俣三四郎、松本亮、泉佑里奈、佐藤英美、サトエ、矢野昌幸、山田佳奈
スケジュールがなかなか合わず見に行けなかった劇団のひとつ、ロ字ックを見にいきました。チラシのイメージからは、若い女性の感性を過激に全面に押し出した芝居かと思い、内心びくびくしながら行ったのですが、見てみると結構普通の芝居で拍子抜けしました。
内容は自分中心的な人々の中で、内気で自分に自信が持てない女性がおどおどと暮らしていると、そこに破壊衝動のある悪賢い女性が入ってきて内気な女性を操り、とりあえず収まっていた人間関係をぶちこわす。そんな話です。
悪賢い女性が内気な女性を操るところが、何となく演出家と役者の関係に見えて勝手に笑っていました。
チラシの印象と実際の芝居をあわせて考えると、「つぱっているが、案外正統派」という感じでしょうか?
このところ、私がよくわからなくて悩んでいる鳥公園や、ワウフラフラミンゴの方が、印象が柔らかいだけ,たちが悪いのかもしれません。

2014年12月5日金曜日

城山羊の会「トロワグロ」

2014年12月5日 19時30分開演 下北沢ザ・スズナリ
作・演出:山内ケンジ
出演:石橋けい、古屋隆太、平岩紙、岡部たかし、岩谷健司、師岡広明、橋本淳
「効率の優先」があまり面白くなかったので、今回はどうかなと半信半疑で見に行きましたが、期待以上に面白かったです。普通のホームパーティーのはずが、些細な一言が思わぬ展開を呼び、各々の欲望をむき出しになっていく。洒落た大人の会話劇というには少々えげつない、セクハラ、不倫、夫婦不和、ホモセクシャルまで何でもありで、笑わせてもらいました。最後に死んでしまう太っていた方の斎藤さんは、なぜ、あんなにしてまでパーティーにいたかったのか、それが謎です。
当日パンフレットのプロデューサーの方の文章で、城山羊の会の名前の由来が少しわかりました。プロデューサーの城島和加乃と主宰の山内ケンジから一文字ずつ取って、「城山」、すると残りの「羊」は公演のたびに集められてくる役者たちのことでしょうか?
チャンスがあったら知りたいものです。
来年からは、年二回公演しくれると言うことなので、楽しみです。