2016年3月29日火曜日

青蛾館「くるみ割り人形」

2016年3月28日 19時開演 池袋東京芸術劇場シアターウエスト
原作:寺山修司
構成・演出・振付:スズキ拓朗
出演:宮下今日子、のぐち和美、エリザベス・マリー、富田麻帆、長谷部洋子、森ようこ、鈴真紀史、蜂谷眞未、田中美甫、真弓瞬、石橋穂乃香、矢島かえ、momona、本山歩、甘井飴子、鈴木彩乃、小笠原采美、中井沙織、岩坪成美、七味まゆ味、こもだまり、浅場万矢、池町映菜、小林らら、佐藤沙紀、北河朋子、持丸裕香、高畑亜美、木村文香、塩沢優、高嶋佑香、三木万侑加
スズキ拓朗の才能を持ってしてもうまくいかないこともあるという例でした。
脚本を読んでいないので確かなことはわかりませんが、寺山修司のいつものグダグタなストーリーをうまく整理できなかったまま、舞台に載せてしまったような感じです。その上、主宰ののぐち和美が動き、舞台前まで出てくるので溜まりません。「星の王子さま」の時は、舞台奥で動かなかったからよかったのに。

2016年3月17日木曜日

地点「スポーツ劇」

2016年3月16日 19時開演 神奈川芸術劇場大スタジオ
作:エルフリーデ・イェリネク
構成・演出:三浦基
出演:安部聡子、石田大、小河原康二、窪田史恵、河野早紀、小林洋平、田中祐気
当たり外れの差が激しい地点ですが、今回は当たりでした。しかも、その当たりが今までと違う、新しい当たり方でした。
前半は,苦行が続きます。しかし、後半になるとその苦行が必要なものだったと納得できるのです。ちょうど、テレビのドキュメンタリーでは映らない平地からの荷揚げの行軍がエベレスト登頂に絶対に必要であるように、必要なんだと納得できました。
そうして登った山頂は美しいところではなく、ゴミやひょっとしたら死体なんかも散乱している相当ひどいところだと教えてくれます。
イェリネクの前作「光のない」は、死後の世界というイメージでしたが、このスポーツ劇は現実の世界です。
その現実に向かって、地点は「今のこの現実は相当ひどいところだぞ。皆、わかっているのか。」と言葉を投げつけてきます。
こんな地点は、初めてです。試みの全てがうまく機能しているとは思いませんが、十分面白かったです。

2016年3月16日水曜日

てがみ座「対岸の永遠」

2016年3月15日 14時開演 シアター風姿花伝
作:長田育恵
演出:上村聡史
出演:石村みか、福田温子、箱田曉史、今泉舞、岸野健太、西田夏奈子、亀田佳明、みやなおこ、半海一晃
文学座や民芸がやってもおかしくない芝居でした。演出も「地を渡る舟」の扇田卓也のような余計なことをせず、オーソドックスで好感が持てます。役者では、話の中心となる詩人のアンドレ・ミンツを演じた半海一晃がひょうひょうとしていながら、色気のある演技で面白かったです。それ以外の役者は、若さ故か力が入りすぎて、固い印象が残りました。

2016年3月12日土曜日

フロム・ニューヨーク「コーヒーカップを持つ演技」

2016年3月11日 19時30分開演 下北沢OFF・OFFシアター
構成・演出・出演:フロム・ニューヨーク ブルー&スカイ、市川訓睦、中村たかし
コントをいくつかつなげて上演し、全体としてストーリーが見えてくるという、最近見かけるスタイルの上演でした。
コントと芝居の区別も私の中で明確にあるわけではなく、見る都度にコントのようだとか,これはもはや芝居でしょう,思うくらいなものです。
ブルー&スカイの名前は大倉孝二とのユニット公演で始めて知りました。その時も、「なんか、色々かっこつけてる人だなあ。」と思いましたが、今回も印象は変わらず、「かっこつけ」です。