2012年8月29日 19時30分開演 横浜 BankArt Studio NYK
作・演出:今野裕一郎
出演:狗丸トモヒロ、橋本和加子、八木光太郎、深川奈緒美、伊藤羊子、平石はと子、秋山莉紗、今野裕一郎、児玉悟之、酒井和哉、石田美生、砂川佳代子、萬州通擴、小林光春
海外で芝居でも見ようと入ったら、それが前衛的な芝居だったりして全く訳がわからず、せめて言葉がわかれば少しは理解できておもしろいかどうかの判断くらいはできるのに、それもかなわず意味不明のまま劇場を後にするという経験が何度かありましたが、日本でも同じ目に会うとは思いませんでした。
もちろん、台詞は日本語なのでいっていることはわかりますが、台詞が理解できたところでおもしろくなるものではないことがよくわかりました。おもしろいと思うことと、台詞の意味が理解できることは、別の次元の話なんですね。
稽古の時に、演出家は役の性格や、位置づけ、なぜこのような台詞の言い方をするのか説明しながら芝居を作っていき、役者はそれを受けて役作りをしていったと思うのですが、舞台に現れたものは、棒読みの台詞と、意味不明の動作、全くつながらず何のイメージも広がらない細切れのシーンの羅列でした。
会場もこの芝居にはよくなかったと思います。昔の倉庫をそのままホールにしたので、コンクリート打ちっ放しの床、壁、柱には「坪荷重 20t」と大きく赤字で書かれている実にリアリティあふれる空間です。ここでは、すべての演技が嘘にしか見えません。普通の劇場でやった方が、まだ意味ありげに見えたかもしれません。実にお尻が痛いだけの90分でした。
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