2018年6月11日月曜日

トニー賞 2018

2018年6月11日
2018年度のトニー賞の発表がありました。
ミュージカル作品賞は「Band's Visit」でした。
トニー賞の選考には作品の芸術的な質よりも、興業的な要素(今後、最も売りたい作品が選ばれやすいという傾向)が強い事は十分承知していますが、それでも自分が見た作品の中で最も面白いと思ったものが選ばれるのは嬉しいものです。
「Band's Visit」は結構強力で、合計10部門
・ミュージカル作品賞
・ミュージカル主演男優賞 トニー・シャルーブ
・ミュージカル主演女優賞 カトリーナ・レンク
・ミュージカル助演男優賞 アリエル・スタッチェル(ブロードウェイデビュー)
・ミュージカル演出賞 デヴィッド・クローマー
・ミュージカル脚本賞 イタマール・モーゼス(ブロードウェイデビュー)
・ミュージカル照明デザイン賞 タイラー・マイコロウ
・ミュージカル音響デザイン賞 カイ・ハラダ
・オリジナル楽曲賞 デヴィッド・ヤズベック
・編曲賞 ジャムシールド・シャリフィ
で、受賞しました。
主演男優賞のトニー・シャルーブは、日本ではTVドラマの「警部モンク」の潔癖症の警部でおなじみですが、トニー賞チャレンジは3回目、前2回はストレートプレイだったようですが、3回目でミュージカルでの受賞になりました。まあ、ほとんど唄わないので変わりないと言えば変わりないのかもしれません。
主演女優賞のカトリーナ・レンクは素晴らしくて、作品賞受賞の7〜8割はこの人のおかげなのではないかと思います。砂漠の真ん中の何もない町の唯一のカフェの女主人で、「ラジオから聞こえるアラビックソングに自由を感じる。」とつぶやきながら生きていく様に、エロティックなまでになまめかしい、生きていく意志を感じました。
助演男優賞のアリエル・スタッチェルは、女性とみれば「Do you know Chet Berker?」「My funny Valentine 〜♪」と歌い出し、決め台詞は「Your eyes is beautiful」と口説くという古くさいパターンを真面目に演じて笑わせてくれました。今時、Chet Berkerなんて誰が知っているのでしょう。
演出も照明デザインもストレートプレイ畑の人らしく、奇をてらったところのない真面目な演出でこの物語にフィットしていました。
「Next to normal」あたりから顕著になった、ファンタジーと言うよりも現実的な問題を扱ったシリアスなミュージカルは、昨年のトニー賞受賞作「Dear even Hanson」やこの「Band's Visit」に広がり、ブロードウエイミュージカルの新しい波として定着したようです。

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