2015年5月26日 19時30分開演 神奈川芸術劇場大スタジオ
原案:多田淳之介
演出:岩井秀人
プロデュース:北川陽子
出演:大道寺梨乃、野上絹代、山崎皓司、天野史朗、後藤剛範、テンテンコ、岡田智代(中林舞休演につき、代役)
戯曲についてなんの知識もないまま見て、びっくりしました。暗い中から立ち上がり、大音量の音楽がかかる中、時々叫び声を上げながら動き回る。曲が変わるたびに,動き方も変わり、それぞれにクライマックスらしきものを迎えますが、最後には全員倒れ込んで終わります。そして、それが3回繰り返されます。それが全てです。意味のわかる台詞はひとつもなく、意味があると思える動きもありませんでした。始まって5分過ぎたあたりから少し不安になってきて、どんなタイミングで意味がわかる形にきりかわるのか心配し始めました。2回目の途中あたりで、これはこのまま最後まで行くであろうことがわかり、1ルーティンが約30分だから、上演時間から計算して、3回繰り返して終わるのだろうことが理解できました。
帰ってから少し調べたら、2006年の東京デスロックの初演の時は、最後に集団自殺するという設定で同じように繰り返していたようですが、2011年の再演時には集団自殺という設定も明示されないような演出になっていたようです。繰り返しについては、「始まったら終わる」という演劇の形に疑問を持ってのことのようです。本来なら永遠に続けたいが,役者の体力の限界で3回の繰り返しを決めたと言うことでしょうか。
振付というか役者の動きにも聞いてみれば意味があると思うのですが、見てわからなければ無駄な動きにしか見えません。理解できないのは、多分、私の感性が悪いと言うことなのでしょう。
それにしても、元々の台本(もし、あればですが)がどんなもので、それをどのように演出したらあのような舞台になるのかは知りたいところです。
2013年に「6畳間ソーキュート社会」を見たときには、美大生の思いつきパフォーマンスみたいで初々しさのようなものを感じたのに、2年経ったら自分の観念に凝り固まったおばさんのようで、少し悲しいです。
0 件のコメント:
コメントを投稿