2015年5月27日 19時30分開演 下北沢OFFOFFシアター
作:トム・ストッパード
演出:鵜山仁
出演:浅野雅博、石橋徹郎
私も名前だけは知っていた「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」を見ました。出演者二人のプロデュース公演とのことですが、二人につての知識は全くありませんでした。調べたら、浅野雅博はわかぎふえの玉造小劇店「洋服解体新書」に出演していたようですが、全く記憶にありません。
有名なハムレットの端役、ローゼンクランツとギルデンスターンを主役にしてハムレットを裏側から描いた作品と言うよりは、周りに翻弄されてなすすべもなく、なんとか軽口や冗談でその場の正気を保とうとする、極めて「ゴドーをまちながら」的な作品でした。トム・ストッパードの戯曲は実によく書けていて、ゴドー好きな私には、ぴったりでした。
主人公が若い分、生きたいという想いが楽天的に表されていますが、根本はウラジミールとエストラゴンのペシミズムと同じです。
今回は二人芝居と言うことで、本来なら出てくるはずの他の登場人物、ハムレットやクローディアス、オフェーリアなどは、二人が扮装して映像での登場となり、重要な旅役者の座長は、人形を黒子が操作するという形になったのも、「ゴドーを待ちながら」的な印象を強めて効果的でした。
お二人とも20年くらいのキャリアがある文学座所属の役者で、台詞や動きに雑音が少なく、実に見やすい芝居でした。
それにしても、あの翻訳劇特有の台詞は何とかならないものなのでしょうか。日本語ではそんな言い方はしないでしょうという気持ちが、どうしてもしてしまいます。それとも、翻訳劇を見慣れれば、気にならなくなるのでしょうか。
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