2014年4月13日日曜日

東京乾電池「そして誰もいなくなった」

2014年4月10日 19時開演 下北沢本多劇場
作:別役実
演出:柄本明
出演:柄本明、柄本時生、伊東潤、山地建仁、麻生絵里子、血野滉修、重村真智子
東京乾電池の芝居を見るのはこれで3本目になるのですが、またしても面白くない芝居を見る羽目になりました。戯曲は、アガサ・クリスティの同名小説「そして誰もいなくなった」を元に、なぜか集められた10人が順番に不条理な理由で殺されていくと言うストーリーになっています。本多劇場のこけら落としに、別役実が書き下ろしたものだそうです。
「人が殺されたことにより周りにかける迷惑」を理由に殺されていく、まさに不条理なナンセンスな話なのですが、それを声高に喋りまくるだけで、不条理に従わざるを得ない人間の悲しみや空しさに注意を払わないがさつな演出にがっかりしました。
前回見た「真夏の夜の夢」の時にも感じたのですが、細かいニュアンスを無視していくような演出方法に魅力はありません。
若い頃、今はなき渋谷のジャンジャンで見た「ストーリーは全く頭に残らないが、ただただ面白かったという印象だけがのこる。」東京乾電池はなんだったのでしょうか?
不条理の罠にはまって、頭でっかちになり、体力もなくなるとあのような結果になるのでしょうか。とても残念です。

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