2013年10月9日水曜日

シンクロ少女「ファニー・ガール」

2013年10月8日 19時30分開演 三鷹市芸術文化センター星のホール
作・演出:名嘉友美
出演:泉政宏、横手慎太郎、中田麦平、名嘉友美、浅野千鶴、満間昴平、坊薗初菜、墨井鯨子、用松亮、あやか、原西忠佑、太田彩佳、赤澤涼太、吉岡そんれい
全体に柔らかい印象の芝居でした。それはよいのですが、装置や照明の弱さ、演出の詰めの甘さが足をひっぱている感じが残念でした。
装置や照明がだめなのは小劇場ではよくあることなのでたいした問題ではないと思いますが、演出の甘さは結構問題です。
会話のつながりがうまく作れなくて、「なぜだかわからないが私の経験と勘によれば、ここはあの二人を追いかけていくべきだ。」と突然役者に言わせたり、(さすがに客席から失笑が漏れていました)ラストでこれも突然「Somebody to love me」と役者全員で歌い踊ったりするのは、あんまりだと思います。しかも、ワイヤレスマイクをつけているわけでもないので、ダンスの体の向きによっては歌詞が聞き取れず、それでなくてもわかりにくい英語がほとんど理解できませんでした。
このシーンが始まったときの第一印象は、「お前はそこまでして救われたいのか?」という思いでした。
「人生にはいろいろなことがあって、それにはそれぞれ理由がある。それを考えていくと、とても大変で、身動きができないこともある。それでも、愛することは素晴らしい。」というのがテーマで、劇中でも語られ、その具体例が芝居の中身という形はわかりやすいと言えばわかりやすいのですが、あまり広がりが持てないような気がします。
芝居の雰囲気は悪くないのに、あからさまにテーマを言葉にする必要もなかったのではないかと思います。

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