2014年8月25日月曜日

ままごと「わたしの星」

2014年8月22日 19時30分開演 三鷹市芸術文化センター星のホール
作・演出:柴幸男
出演 : 生駒元輝、坂本彩音、佐藤まい、西片愛夏、西田心、札内茜梨、山田菜々緒、吉田圭織、吉田恵、吉永夏帆
現役女子高生をオーディションで選抜して(男子も一人いますが)稽古して、上演する形で作られた芝居でした。
どこかで聞いたことがある話だと思って検索したら、今をさかのぼること20年前、1994年に青山円形劇場の企画公演で、平田オリザ作・演出の「転校生」が同じ形で上演されていました。この公演は私も見ていて、素直に感動したことを覚えています。丁度平田オリザの芝居を続けてみていたときで、この「転校生」、緑魔子主演の今はなき渋谷のシードホールで上演された「思い出せない夢のいくつか」、青年団の「S高原より」を見た覚えがあります。
緑魔子の「思い出せない夢のいくつか」はもちろんおもしろかったのですが、芝居としては「転校生」の方が全体のできがよかった記憶があります。いちばんできがよくなかったのが「S高原より」で、自分が主宰している劇団の芝居がよくないなんて、作・演出にとって、劇団って何だろう、どんな意義があるのだろうと疑問に思ったことも覚えています。
今回、検索した結果、この「転校生」に劇団KAKUTAの桑原裕子が出演していたことも知りました。あのおばさんも20年以上のキャリアがあるのかと知って、少しびっくりしました。
色々昔のことを思い出させてくれた「わたしの星」ですが、今素直におもしろいといえる芝居になっていました。決して芝居がうまいわけでもない、エキセントリックな性格の子をコント的に演じるのは中々うまいのですが、普通の性格、少しドジで、引っ込み思案で、コンプレックスを抱えている役などは結構ぐずぐずになってしまったりしていたのですが、それも台詞に救われたりして、気にならないできあがりでした。
現役女子高生(男子も一人いますが)には、何か魔法のような力があるのでしょうか?
あるとしても、それに気づき、引っ張り出した柴幸男の才能は(20年前の平田オリザも)すばらしいものがあります。
ままごとはなかなか東京での公演がありませんが、あれば是非見たいと思います。

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