2015年9月16日 14時開演 渋谷東急オーブ
S席で13000円という高額なチケットにかなり迷ったのですが、色々調べてみると結構よいメンバーで来日しそうなことや、今まで見たブロードウエイミュージカルの中でも、10本の指に入るほどの傑作を、もう一度見たいという想いが高まって行くことに決めました。
最後の決め手は、最前列のほぼセンターの席が取れたことです。
勢いついでに、出演者を知るために1800円も出してプログラムまで買ってしまいました。
プログラムによると、半数以上が2013年のブロードウエイ再演に出演経験者であり(さすがに、オリジナルキャストはいませんでしたが)チャールズを演じたジョン・ルービンスタインは、なんと初演のピピン役のオリジナルキャストでした。
2013年版のプロデューサー陣にキョードー東京が参加しており、思えばこの日本公演を見据えての出資だったのでしょう。
私がブロードウエイで見たのが2014年の10月で、どうしてもその時の印象と比べてしまうのですが、アクロバットやダンスなど、言葉によらない表現は気にならないのですが、言葉を使う芝居の部分が弱いと感じました。これは、字幕が出るために、どうしてもそちらを見てしまい、舞台に集中できないという状況のせいもあると思いますが、それだけではないと思います。
このミュージカルの一応の主役であるピピンは、一座の新人役者であるという設定があるのでカリスマ性や高度な演技力をそれほど要求されません。代わりに、リーディングプレイヤーにお話しを引っ張っていくだけの魅力が必要となり、それを支えるために緻密なアンサンブルがアクロバットプレーヤーも含めて必要になってきます。そのアンサンブルが弱くて、その分、個人技が悪目立ちしがちでした。特に、リーディングプレイヤーはブロードウエイでは小悪魔的な魅力に溢れて魅力的でしたが、日本版は小悪魔と言うよりは口うるさい女教師のようで、後半のキャサリンへのだめ出しが本当はピピンへのいらだちの表れであるはずなのに、単なる下手なキャサリン役者へのいじめのように見えてしまうとろなどがあり、少々、残念でした。
とはいえ、傑作ミュージカルであることは変わりありません。
機会があれば、また、是非みたいです。
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