作・演出 : ノゾエ征爾
出演:柴幸男、井内ミワク、滝寛式、鳥島明、川上友里、踊り子あり、笠木泉、町田水城、ノゾエ征爾、たにぐちいくこ、新名基浩、鈴真紀史、山口航太、竹口龍茶、金珠代、松森モヘー、萩野肇
当日パンフによれば、はえぎわはここ4年間ほど老人ホームでの芝居公演を定期的に行っているようです。その経験がこの芝居の基本的な部分や、前回の公演を見た時に感じた「視線の公平さ」を生み出してるようです。「老い」というものを見つめて、そのまま受け入れるということは実践することも、表現することもかなり難しいですが、この芝居での基調音となってすべてをまとめていいるようでした。
それにしても、「チョークとそれで描ける壁面さえあれば、演劇はできる」という芝居は、初めて見ましたが、実に面白いものでした。徐々にへたうまな絵や、言葉で埋め尽くされて行く壁面が、芝居全体に一種寓話的な雰囲気を与えて面白い効果を与えていました。
ラストの主人公が引きこもりから世の中に出て行く決心をして、ピエロの衣装からスーツにネクタイに着替えるシーンでのボレロの音楽と振りは、ほぼ完全に映画「愛と喝采の日々」のラストシーンでの20世紀バレー団のパクリで、ノゾエ征爾が素直なだけでなく、結構図太い神経の持ち主であることが覗き見えて面白かったです。
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