2019年1月21日 15時開演 早稲田どらま館
ゆうめい「粘土ごと」
脚本:池田亮
作・演出・出演・美術:新井秀幸、池田亮、五島ケンノ介、小松大二郎、関彩葉、田中祐希、的場裕美、山﨑洋司
スペースノットブランク「共有するビヘイビア」
演出・出演:小野彩加、古賀友樹、中澤陽
関田育子「柊魚」
作・演出:関田育子
出演:青谷奈津季、黒木小菜美、小久保悠人、長田遼、我妻直弥
様々な芝居をサンプル的にみせていくイベントです。2017年から始まっているそうなので、今回で3回目のはずです。
全体の印象としては、「創作の途中」を見せられている感じです。3本ともオチがないというか、まだまだ成長途中というか、観ていて落ち着きません。
ゆうめい「粘土ごと」は教授のパワーハラスメントを告発している芸大の学生と、告発におびえ酩酊してお漏らしをしてしまう教授を並べることで、観念と実体の位相の差を明らかにして見せたところは面白かったです。
2本目のスペースノットブランク「共有するビヘイビア」は、あるダンスの振付稽古を再現するというかたちで、ダンスと芝居の融合のかたちをかんがえるというような趣旨に見えました。試みとして面白かったし、観ていて退屈するようなところもありませんでしたが、演出の言葉がペダンチックすぎて少々、恥ずかしかったです。
最後の関田育子「柊魚」は、最近観た「新聞家」にも通ずるような、「台詞に付随する動きや感情を極力排除して、言葉を裸にする」試みに見えました。ゆっくりと反復する動きとともに発せられる台詞は、確かに今までとは違った装いを見せます。しかし、私が面白かったのは、時々はさまる急激な動き、「素早く移動する」、「振り向く」といった動きとともに発せられる台詞は、普通に演劇的感情が入ってしまうところでした。
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