2019年1月28日 19時開演 池袋シアターグリーン Box in Box Theatre
作: Jess Winfield,Adam Long,and Daniel Singer
訳:小田島雄志、長谷川仰子
演出: 知念正文
出演:赤星昇一郎、石丸有里子、ちねんまさふみ
劇団鳥獣戯画が17年以上にわたって、飛び飛びロングランと称して断続的に公演を行っている「三人でシェイクスピア」を観ました。300回以上、同じメンバーで上演しているそうで、さすがに手慣れた芝居になっていました。
キャッチフレーズは、「3人で、90分で、シェイクスピアの全37作品を上演する」と言うことですが、頭に「ハムレット」をさらっとやって、途中は演じると言うよりはおもしろおかしく説明するだけです。「真夏の夜の夢」などの喜劇16本はストーリーが皆同じとしてまとめるし、リチャード3世などの歴史劇は王様の形態模写だけで済ますなど。時短の為の工夫が一杯です。
ラストに「ハムレット」を持ってきて、オフェーリアのフロイト的分析と称して客を巻き込んで、イド、エゴ、スーパーエゴをやったりして、終わるという構成でした。
とにかく脚本がよくできています。客を飽きさせないように、しかもしっかり見たという満足感も与えるように、とてもよく考えられています。また、ヒロイン、ジュリエットやオフェーリア、クレオパトラに至るまで、演じるのが怪優赤星昇一郞というのも大きなポイントで、とにかく出てくれば「つかみはオーケー」なのも、大きいです。
やはり恋いったパロディ物は、欧米の方がおもしろいものがあるような気がします。400年以上のシェイクスピアをやり続けてきた、厚みと裾野の広がりのなせる技でしょうか。
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