2013年4月26日金曜日

「レミング」


2013年4月24日 14時開演 渋谷パルコ劇場
作 : 寺山修司
演出 : 松本雄吉
出演:八嶋智人、片桐仁、常盤貴子、松重豊 他
寺山修司の言葉が未だに古びていないことが確認できた芝居でした。唐十郎の言葉が、まだ見ぬロマンスを語る言葉だとすれば、寺山修司の言葉は、存在しないノスタルジーを語る言葉だと思います。ただ、ロングコートに山高帽で舞台を上下に行進するコロスたちは、その言葉とは明らかに異質でした。維新派の舞台を見たことのある人によれば、あのコロス達は「とても、維新派風」なのだそうです。コロスのストイックな動きは、過剰なまでにロマンチックでノスタルジックな寺山修司のイメージを拡大するためには、決して役立っておらず、静かな異物としてなぜかそこにあるという感じでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿