2016年1月15日 14時30分開演 下北沢ザ・スズナリ
作・演出:名嘉友美
出演:泉政宏、満間昂平、用松亮、中田麦平、浅野千鶴、名嘉友美、小野寺ずる、しまおみほ、田中のり子
シンクロ少女の公演は今まで3回ほど見にいきました。テーマが一貫していて、「人はそれぞれ心に闇の部分を抱えていて、それでもより幸せになろうとしている。」と唱えていて、それはそれで1つも反対するところはないのですが、随所に挟み込まれる「笑い」の部分や、突如として始まる歌と踊りがうまくこなれていなくて、ぎくしゃくするのが気になって、あまり積極的に見にいく気になれない劇団でした。今回見にいったのは、1年ぶりの公演でどう変わったのか知りたかったのと、浅野千鶴が出演すると知ったからでした。
1年ぶりの公演も、芝居自体はあまり変化はなく、一貫したテーマの追求は偉いとも言えますが、代わり映えのしない芝居にもみえてしまいます。
高校時代、ずっとつるんでいた男と二卵性双生児の兄と妹。男は、高校教師の女性と不倫関係になってしまい、町にいられなくなって駈け落ちしようとしたところを旦那に見つかり、女性は殺されてしまいます。男はそのまま行方をくらませます。双子は、お互い恋愛感情を抱きますが、決定的な関係になる前に妹の方が家出します。それから15年経ち、男が町に帰ってきます。兄にとっては、止まっていた時間がまた動き出します。昔と同じように男とつるみ、遊び出す兄でした。兄は、時々マリファナを浮かしながら時間をやり過ごし、前に進むことを拒否していたのでした。
しかし、時間は待ってくれません。幼なじみの警官にマリファナ所持で逮捕された兄は、そのまま、家出します。今度は、それをじっと待つ男。やがて戻ってきた兄は、河原で男と再会します。妹なしでは前に進みたくない兄と、何とか前に進もうとあがく男、二人はもみ合い、川に落ちてしまいます。何とか這い上がってきた二人は、とりあえず目先のことをともに考えることで休戦します。
そこに、突然現れる妹、まるで許しを与える女神のようです。
というのが、粗筋なのですが、その女神のような妹が浅野千鶴で、声質もあるのでしょうが
一人クールで、他の役者の淡々としているようで実はしめった演技とは、一線を画していました。
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