2015年3月17日火曜日

岡崎藝術座「+51アビシオン、サンバルハ」

2015年2月18日 19時30分開演 横浜STスポット
作・演出・美術:神里雄大
出演 : 小野正彦、大村わたる、児玉麿利
岡崎藝術座は1年半ぶりの観劇になりました。かなり間が空いたので以前のことはほとんど忘れてしまっていますが、基本的な印象まで変わったような気がします。私の岡崎藝術座の印象は、「なんだかわからないものに触っている。もしくは、なんだかわからないものの周りをぐるぐる回っている。」というものでした。ここの芝居を見続けると、その「なんだかわからないもの」の正体が少しだけでも見えてくるのではないか。そんな期待を抱かせてくれるところが魅力でした。
しかし、今回は最初こそ、神里雄大の分身であろう演出家と、戦前の労働者演劇の演出家であり、ソビエトからメキシコに渡った佐野碩二人の時空を超えたやりとりがあるものの、後半に行けば行くほど神里のルーツ
であるペルーへの旅行記になっていき、そのまま終わってしまうという、なんとも尻つぼみな感じでした。そこには、「なんだかわからないもの」は、影さえ見えませんでした。
神里が私が言うところの「なんだかわからないもの」に対して、どれだけ自覚的なのかもわかりませんが、私にとっては、岡崎藝術座の魅力はほとんどなくなったに等しいです。

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