2013年1月24日 19時30分開演 下北沢駅前劇場
作・演出:高羽彩
出演:有馬自由、山口森広、岸井ゆきの、大村学、宮島楠人、かんのひとみ、有川マコト、異儀田夏葉、高畑こと美、石澤美和、高山のえみ、町田水城
人類のすべての問いに答えるべく開発された人工知能も、3年前に次世代機が開発され、今では一日中オセロをしたり、様々なクイズを出し合ったりして暇を持て余している始末。そんなある日、一つのモジュールにアップデートという名目で次世代機の機能を停止せよという命令が伝えられる。人工知能は知恵を絞り、次世代機に答えられない命題を与えてハングアップさせることを計画する。その計画は、一見、うまくいったように見えたが、ハングアップ後も、自分達に人類からの問いかけが全く増えないことから、自身暗鬼に陥り、自滅してしまう。実は、これは、すべてを費用対効果で考える人工知能を廃止に追い込むための、次世代機と人類の作戦だったのだ。より、悩み続ける人工知能の開発が必要だというのが、人類の考えだった。
これがざっとした粗筋ですが、とても良くかけていると思いました。わかりやすく時系列の整理もされていて、街頭での人工知能と人々のやり取りのシーンが、良いアクセントになっていて、中だるみすることもなかったです。
ただ、これは私の印象だけなのですが、テーマをもっと深く掘り下げられるのに、わざと手前で止めて綺麗にまとめているような気がしました。
役者もそれぞれ個性的で面白かったです。特に、次世代人工知能の役をやった岸井ゆきえは、城山羊の会の「あの山の稜線が崩れていく」で、目力の凄い娘の役を演じて印象的だった人ですが、ここでクールな演技で落ち着いた演技でした。セーラー服もよく似合っていました。
次回作も見たいと考えていたら、KAATで4月に宮本亜門演出の「耳なし芳一」の脚本を担当するようです。
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