2015年6月18日 19時開演 Eugene O'Neill Theate
2011年度のトニー賞ミュージカル作品賞を始め、9部門を受賞したミュージカルです。モルモン教というキリスト教系の新興宗教を徹底的に茶化した内容で、よくも教団側がオーケーを出したと思うのですが、「宣伝になる」と一発オーケーだったそうです。この辺はアメリカ的功利主義の現れだと思います。
内容は、モルモン教の宣教師になる訓練センターをダントツの成績で卒業した男が、なぜかだめな嘘つき男と組まされてアフリカはウガンダに派遣されることになります。到着してみると、先輩宣教師たちの成績はゼロ。しかし、嘘つき男が適当なことを言って,村人に洗礼を受けさせることに成功してしまいます。知らせを受けた本部の監督官が喜んで視察に来た,その目の前で、村人たちが著しく曲解したモルモン教の教えを芝居仕立てで披露してしまいます。当然、布教所は即閉鎖、宣教師たちには帰国命令が出ます。しかし、アフリカへの愛に目覚めた宣教師と村人は,新しい宗派を開き布教活動を始めて、愛でたし、愛でたし。
このミュージカルの原案者はアニメ「サウス・パーク」の制作者で、それからすれば、この内容もさもありなんというところでしょう。また、「茶化しはすれど、否定はしない」、このレベルがアメリカにおける表現行為の限界でもあるのでしょう。
このミューカルの演出・振付をしたキャシー・ニコローは、ディズニーの「Aladdin」の演出・振付も担当しました。そういえば、ここぞというところで、あらゆるアイディア、手法を放り込んでくるスタイルはそっくりです。
私が見た日は、平日のソワレにもかかわらず、嘘つき男の役がアンダー・スタディでした。アンダー・スタディの出番は、水曜マチネーのみという不文律があったような記がすすのですが、今ではなくなったのでしょうか。
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