2012年8月12日日曜日

クロモリブデン「進化とみなしていいでしょう」

2012年8月8日 19時30分開演 赤坂レッドシアター
作・演出:青木秀樹
出演:奥田ワレタ、ゆにば、久保貫太郎、花戸祐介、佐藤みゆき、武子太郎、手塚けだま、森下亮、幸田尚子、小林義典、渡邊とかげ、金沢涼恵
おしゃれな町赤坂のおしゃれなレッドシアターで、メジャーを目指す気ありありのSFのような芝居でした。自分の空想と現実が入り乱れてドタバタコメディになっていきます。台詞のきれもよく、なかなかおもしろく話は進んでいくのですが、ラストシーンで突然、国家権力による統制社会というイメージが前面に出てきて、それに対するプロテストという感じでかっこよく終わります。
ワタシは、そこで完全にしらけてしまいました。この劇団は、かっこよければ何でもよいような印象を受けたからです。
元々この劇団のメジャー指向に抵抗があったせいもあると思います。私のいうメジャー指向とは、過去作品のDVD販売、Tシャツなどの物品販売に熱心だということを指します。一つの作品から様々な形で収入を得ようとするのは、制作の力があることの印でしょうし、劇団を続けていく上でかなりの助けになることは理解できますが、そこまで気が回らない、もしくはそんなことに興味がない不器用な劇団に好感が持てます。
一回見たら十分という感じで、次回作は見ないと思います。

ハンモック

夏の寝苦しさ対策として、去年から考えていたハンモックを購入しました。最初は単管パイプとジョイント金具でつり枠を作ろうかと考えたのですが、3〜4万円のお金がかかるので、タンスを三つ移動して柱にフックを取り付けました。寝心地は、想像していたものと全く違いました。勝手に、ウォーターベッドのようなふあふあ浮いているような寝心地をイメージしていたのですが、実際には自分の体重でネットが沈み込み、寝返りも簡単にはうてないような状態になります。頭やお尻など体重が重くかかるところは、ネットが深く沈むので、自分でその部分にネットを寄せ集めて沈まないような工夫も必要です。
ハンモックで寝て気持ちがよいのは、ゆっくりとゆりかごのように揺れてくれるところと、敷き布団と触れているところに汗がたまらないところです。

2012年8月8日水曜日

ロロ「父母姉僕弟君」

2012年8月7日 19時30分開演 王子小劇場
作・演出:三浦直之
出演:亀島一徳、島田桃子、望月綾乃、内海正考、田中祐弥、葉丸あすか、多賀麻美、篠崎大悟、山田拓実、小橋れな
前回の笑いの内閣が非常に後味が悪かったので、いっそう魅力的に見えたのかもしれませんが、台詞の一つ一つがさわやかで、とても好感が持てました。
家族という人間関係を再構築するために、忘れたことを思い出したり、再確認したりするストーリーです。
特に、台詞のさわやかというか素直さがすてきでした。
一部,理屈が不明なところもありましたが、それでも素直に聞けたのは、役者の力量と台詞の力だと思います。
残念だったのは、装置が上下の大きなベニヤの東西パネルと正面のベニヤパネルだったのですが、東西パネルに丁番がついているのが見えたりして、ラストにこの東西が閉まって、その間に正面パネルでかくされていたものが現れる大ドンデンがあるだろうことがわかってしまうことでした。
そこは、残念。
次回公演も、是非みたいです。

第16次笑いの内閣「非実在少女のるてちゃん」

2012年8月4日 13時開演 駒場アゴラ劇場
作・演出:高間響
出演:伊集院聖羅、田中浩之、小林真弓、上蔀優樹、鈴木ちひろ、中西良友、由良真介、眞野ともき、藤井真理、合田団地、浪崎孝二郎、キタノ万里、髭だるマン、柾木ゆう、向坂達矢
始まったとたんに、来たことを公開しました。すぐにでも帰りたかったのですが、狭いアゴラ劇場でお客さんの視線を感じながら退出する勇気もなく、しかたなく最後までいました。
東京都の青少年健全育成条例にに反対することをテーマにした芝居ですが、推進派はヒステリックに、反対派は理路整然と心優しく描かれています。どちらの台詞もすべて、今までどこかで聞いたことがあるものばかり。それが学芸会のような芝居と、へたくそな歌で表されていきます。
本当に私の嫌いなパターンの芝居でした。
いいたいことは様々あるでしょうが、その前に芝居としておもしろくなければ、芝居にする必要があるとは思えません。あれなら、街頭演説でもした方がまだ多くの人に聞いてもらえるだけ、ましなんじゃないでしょうか?
芝居としては見るに堪えないし、プロパガンダだとしたら、多くの人に知られないので失敗だと思います。
見に行ったことを、心から後悔しています。

2012年8月3日金曜日

中屋敷法仁「露出狂」

2012年7月30日 19時開演 渋谷パルコ劇場
作・演出:中屋敷法仁
出演:江本時生、遠藤要、入野自由、玉置礼央、畑中しんじろう、磯村洋祐、板橋瞬谷、稲葉友、孔大維、遠山悠介、長島敬三、松田凌、間宮祥太朗、森崎ウィン
中屋敷法仁演出作品を見るのはこれで2回目ですが、早くも飽きました。ダイヤローグ、モノローグの区別なく、短いセンテンスを早口でしゃべりまくる。衣装は、ユニフォームのようにみんな同じ学生服で、誰が誰だか区別がつきにくい。何かに似ているなあと考えたら、AKB48でした。AKBも同じ衣装で、魅力を感じて中に入り込めば、大島優子だの前田敦子だの区別がつきますが、興味がなくて遠目から見たら誰が誰だか見分けるのは難しいです。今回も学生服で喋りまくられて、見分けがつかない中、一人目立っていたのは、柄本時生でした。「黄色い月」の時はわざとらしく耳障りだった台詞回しが、画一的なしゃべりの中では、魅力的に聞こえます。画一的なかっこよさや、安直な動きの中では、ださい独特な仕草が、とても新鮮に見えます。
柄本時生がうまいのは、自分とそのほかの画一的な役者達とを対立構造に持っていかず、あくまでマイペースで芝居を進めていくところです。それにより、画一の海でふわふわ浮いているように見え、他の役者が柄本を押し上げているように見えます。柄本家の血筋のなせる技でしょうか。
中屋敷演出の魅力は、そのスピードで観客を巻き込み、テーマをぶちこわしていく爽快感にあると思います。前回の「女人マクベス」では、その対象がシェークスピアのマクベスでであったわけで、あの大家の大作を清水もこみちもかくやと思えるスピードであらみじんに切り刻み、新しい料理のように見せました。今回の料理は失敗だと思います。もしくは、私が、その味付けに飽きただけでしょうか。
この芝居を見る前に、9月の「柿食う客」公演のチケットを予約してしまいました。
少し後悔しています。

2012年7月27日金曜日

ナカゴー「黛さん、現る」

2012年7月26日 20時開演 王子小劇場
作・演出:鎌田順也
出演:佐々木幸子、鈴木純子、墨井鯨子、田畑菜々子、鎌田順也、高畑遊、篠原正明、甘粕阿紗子、菊池明明、飯田こうこ
高校時代の友人3人が都電の駅で待ち合わせて、もう一人の友人の家に行こうとしている。
どうもその友人がストーカー被害にあっているらしく、それを助けに行くつもりなのだ。家に着くと、そこには、昔所属していた劇団の仲間(カムヰヤッセンの甘粕阿沙子実名そのまま)もいて、じつはストーカー騒ぎはあっさり解決していたことがわかる。高校時代の話から、同じ美術部で事故でなくなった親友だった子を思いだし、喪失感のあまり海に行って死にたくなる。なぜか全員にそれが感染し、海に行こうとするが、一人夜アルバイトのある子が、正気を取り戻し、金槌を使った大立ち回りで阻止しようとする。
延々と続いた立ち回りの後、全員痛さのあまり正気を取り戻し、悪魔払いをして亡くなった子の記憶を忘れる。
あらすじをまとめてみると、荒唐無稽というか行き当たりばったりというか、何が言いたいのかわかりません。
それよりも気になったのは、最初の駅での会話が、妙に間の悪い訥々とした調子で始まったことでした。
現実の会話は考えながらしゃべるので、おかしなところに間があったり、話が途中で飛んだりしがちなものですが、それを再現したのかもしれませんが、舞台上で聞くとリアルには聞こえず、へたくそに聞こえるだけでした。
金槌の立ち回りまでは、少ししらけた雰囲気が漂いつつ、無理矢理話が進んでいきます。
立ち回りで、一気にヒートアップして、おもしろかったです。
もしかしたら、この立ち回りがやりたかっただけなのかもしれません。
次回公演は、見に行かないと思います。

ハイバイ「ポンポン、おまえの自意識に小刻みに振りたくなるんだポンポン」

2012年7月25日 19時開演 駒場アゴラ劇場
作・演出:岩井秀人
出演:荒川良々、岩瀨亮、安藤聖、平原テツ、川面千晶、坂口辰平、永井若葉、師岡広明、岩井秀人
「ある女」に続いて2回目のハイバイ観劇。前半が、ファミコンをする子供の話。後半が、うさんくさい劇団の稽古の話。前半の子供パートは、荒川良々の個人芸炸裂。後半は、岩井秀人のあやしい芝居爆発という、一度で二度おいしいともいえる芝居でした。
巷では、ハイバイの傑作といわれているらしいですが、どこが傑作なのかよくわかりませんでした。
私のハイバイの興味は、岩井秀人の演技にあることは変わりませんでした。

2012年7月15日日曜日

範宙遊泳「東京アメリカ」

2012年7月11日 14時開演 駒場アゴラ劇場
作・演出:山本卓卓
出演:大橋一輝、熊川ふみ、杢本幸良、浅川千絵、斎藤マッチュ、高木健、田中美希恵、福原冠、山脇唯、緑茶麻悠
作・演出の山本卓卓がTwitterで、「芝居の方法論を語るよりも、舞台上で役者がどれだけ生き生きしているかの方が重要だ。」というようなことをつぶやいていたので、見に行きました。本番直前の小劇場演劇の稽古場風景。思いつきのように様々な要求を出す演出家。
理解できないながら何とかそれに応えようとする役者。
なぜか、遅刻ばかりする演出助手。
はたまた、演出家と女優ができていたり、理屈で役柄を理解しようとする新人がいたり。
実は、この芝居を見た後、ある劇団の稽古に立ち会う機会がありました。実際の演出家も、結構、わがままな要求を矢継ぎ早に出していて、おかしかったです。
役者が実名で登場するすることや、演出家役の役者がいることで、現実なのか虚構なのかだんだん曖昧になっていき、降板した役者の代役に海王星人が現れたり、作り物のレーザーガンで人が死んだりします。
現実と虚構の間をぬっていく脚本と演出はうまいと思いました。
しかし、悪い芝居の時に感じたように、「前に見た気がする」感が否めません。
次回公演を見るかどうかは、微妙なところです。

2012年7月11日水曜日

悪い芝居「カナヅチ女、夜泳ぐ」

2012年7月10日 19時30分開演 王子小劇場
作・演出:山崎彬
出演:吉川莉早、呉城久美、植田順平、森井めぐみ、大河原瑞穂、村上誠基、渡邊圭介、、大塚宜幸、池川貴清、畑中華香、山崎彬、宮下絵馬
悪い芝居という魅力的な劇団名に誘われて、観劇しました。芝居をしていない役者も舞台上にいて、必要に応じて様々な役を演じていく形で、芝居は進みます。道具も学校椅子と机が二つくらい。窓や、扉などは、必要なときに役者が持って出てきたりします。
役者の若さとチームワークの良さで、話はテンポよくどんどん進みます。
物語は、河童と人間の合いの子の主人公蛍は、気持ちが高揚すると体が宙に浮いて、空が飛べる。なぜだかわからないが、高校卒業と同時に東京に家出するが、12年ぶりに故郷に帰ってくる。しかし、東京の12年間はおろか、故郷でのこともほとんど記憶がない。親友らの助けを借りて記憶をたどってみると、どうも自分は4年前に自殺したらしい。記憶がないのもそのせいらしい。河童の力で過去に飛んで帰り、自殺しようとしている自分を説得しようとする。
うーん、実に話がめちゃくちゃですね。私が肝心なところを聞き逃していたのか、勢いに乗せられて見過ごしていたのか、よくわかりません。
とにかくラストは、東京に夜行バスで着いたときのモノローグを、テンション高く繰り返して唐突に終わる。
十分楽しかったし、おもしろかったです。しかし、こういう芝居って前に見た気がするんですね。
役者がいつも舞台にいる。(出番でない人が、楽屋に引っ込まない。)
舞台の転換も役者がやることで、芝居の中に積極的に取り込んでしまう。
過去の自分を助けに行く物語。
うまくいったり、いかなかったりしていた芝居を昔、具体的にどれといえないけれど,
さんざん見た気がする。
別に、似ていてもいいんです。でも、そんなことが気にならないくらいおもしろいわけではなかったことが、少し残念です。

2012年7月9日月曜日

可児市文化芸術振興財団「高き彼物」

2012年7月5日 14時開演 吉祥寺シアター
作・演出:マキノノゾミ
出演:石丸謙二郎・田中美里・品川徹・金沢映子・酒井高陽・細見大輔・藤村直樹
人生を生きるということに、正面から取り組んで真摯に考える良質な作品。物語の展開は、ユーモラスで涙もあり、ラストはハッピーエンドで終わる。誰も、なんの文句もつけないような芝居でした。私も感動しましたし、泣きました。
ただ一つ気になるのは、ラストの終わり方です。
昔、TVの中継録画で、マキノノゾミ作・演出、森光子主演で「本郷菊富士ホテル」を見ました。大正から戦前にかけて、いろいろな文豪や哲学者、政治活動家が集まった本郷の菊富士ホテルを切り盛りする女将に森光子が扮して好演しました。また、がらっぱちな伊藤野枝を高畑淳子が演じて、印象に残っています。
この芝居のラストも、終戦後、焼けてしまった菊富士ホテルの跡地の屋台に、森光子が現れて再建を誓うというハッピーエンドでした。その時も、このラストは不必要だ、ない方が芝居の印象がより深まると思った記憶があります。
「高き彼物」でも、主人公が昔、高校教師を辞めた理由(宿直室で寝てしまった男子生徒に欲望を覚えて思わずオナニーをしてしまったことを恥じ、その学生を深く傷つけたことを恥じて退職する。)が、娘の婚約者として現れたその生徒により記憶にもないこと、転校の理由も両親の離婚による物であることがわかり、主人公の暗い噂は打ち消されます。また、肝臓癌だとの思い込みも、膵臓炎であるとわかり、ハッピーエンドを迎えます。
しかし、これはハッピーなことでしょうか?
「自分の過ちを自分の物として、自分の一部として生きる。」が、信条の主人公にとって、自分の一部として10何年一緒に生きてきた想いが、一瞬にしてなくなってしまったのです。これは、かなりの不幸だと思うのですが。

オフィスコットーネプロヂュース「コルセット」

2012年7月4日 19時30分開演 下北沢ザ・スズナリ
作・演出:前川麻子
出演:伊佐山ひろ子・明星真由美・松永玲子・有園芳記・白井圭太・十貫寺梅軒
伊佐山ひろ子といえば、40年前の日活ロマンポルノで、おっぱいが小さくてもエロい人はエロいことを教えてくれた人でした。でも、それから40年たっているし、もともと映像の人で舞台経験はほとんどないようですから、大丈夫だろうかと心配しながら見に行きました。
結果は、ぎりぎりセーフという感じでしょうか。緊張のせいか、年のせいか、台詞が落ち着かず、周りに対する反応も鈍いものでした。その分、残りの二人の女優が大車輪の活躍でストーリーを進めていくという感じでした。
話は、新任の美術教師(明星真由美)が生徒と無理矢理関係を持ったという噂が流れ、事実無根にもかかわらず、噂だけがエスカレートして周りが右往左往してしまう。犯人は、中年の国語教師(伊佐山ひろ子)で、関係を持った生徒に捨てられると同僚の英語教師(松永玲子)の息子に手を出したり、美術教師の日記をねつ造して夫に読ませ仲を裂いたり、以前には音楽教師にストーカーしてやめさせたりする、極悪非道ぶり。
でも、舞台上では、我関せずのマイペースを貫くという不思議な感じでした。それを犯人と誤解される美術教師を演じた明星真由美が、思ったことを口にすぐ出す天然が入ったキャラクター全開で演じて、カバーしきっていました。
あて書きの台本だと言うことなので、役者の力量、性格を考えて、この構成になったものと思われますが、この不思議なバランスを作り出した作・演出の前川麻子の才能はたいしたものだと思います。
ぎりぎりセーフな伊佐山ひろ子でしたが、ラストの「愛なんかいらない」という台詞には、ゾクッとする魅力がありました。あれだけでも、伊佐山ひろ子が出てきた価値があると思います。
前川麻子の次回作は、ぜひ、みたいと思いました。

2012年7月4日水曜日

ままごと「朝がある」

2012年7月3日 19時30分開演 三鷹芸術文化センター星のホール
作・演出:柴幸男
出演:大石将弘
チケットを予約した後で、苦手な一人芝居なことに気がつき、キャンセルもできないので気が進まないまま、見に行きました。
課題曲のコンクールを模したような形で、同じ台詞をさまざまなバリエーションで語っていきます。独特なアクセントがリズムを生み、時々挿入される映像や照明がアクセントにになって、飽きさせない工夫がされています。しかし、地味な前半は正直半分寝ていました。後半は、声も振りも音も大きくなり、何とか起きていられました。
そして、最後には歌ってしまうのですが、これが微妙に音程がずれていて、笑っていいのか盛り上がるべきなのか心が迷ってしまいます。
動きもだんだんダンスのようになってくるのですが、発声に従って動きがあるという関係が明確にわかるので、あまり気になりません。しかし、歌は、新しい次元に入ると言うことなので、あの微妙な下手さ加減がとても気になりました。
演劇の枠を広げるのか、演劇を飛び越えた表現をめざしているのかわかりませんが、とても明快な方法論があることはわかります。
それが、どれくらい有効なのかなわかりませんが。
次回公演も、ぜひ、見たいと思います。

2012年第二四半期観劇のまとめ

2012年4月から6月に見た芝居は、以下の通り。
4月7日 リジッター企画「もし、シ」
4月12日 離風霊船「SUBJECTION」
4月17日 柿食う客「絶頂マクベス」
4月24日 チェルフィッチュ「現在地」
4月26日 毛皮族「軽演劇」

5月1日 ナイロン100℃「百年の秘密」
5月2日 サンプル「自慢の息子」
5月15日 桟敷童子「軍鶏307」
5月16日 イキウメ「ミッション」
5月17日 はえぎわ「I'm here」
5月19日 コーヒーカップオーケストラ「チャンス夫妻の確認」
5月25日 バナナ学園純情乙女組「翔べ翔べ翔べ!!!!!バナ学シェイクスピア輪姦学校(仮仮仮)」
5月30日 東京乾電池「恐怖ハト男」

6月1日 温泉キノコ「コアラちゃんの世界」
6月6日 タテヨコ企画「鈴木の行方」
6月13日 五反田団「宮本武蔵」
6月20日 ネオゼネレータープロジェクト「The Icebreaker」
6月21日 長塚圭史「南部高速道路」
6月26日 競泳水着「Goodnight」
6月30日 チャリT企画「12人のそりゃ恐ろしい日本人2012」

の、20本。相変わらずの貧乏の中、よく頑張ったと思います。
この中で、ベスト3は、
離風霊船「SUBJECTION」
サンプル「自慢の息子」
長塚圭史「南部高速道路」
の、3本でした。
離風霊船は、私がよく知っている昭和の小劇団のにおいがする劇団でした。
サンプルは、人間の自立と依存に関して新しい見せ方をしてくれました。
南部高速道路は、劇中の時間の流れがすてきでした。

次点は、柿食う客「絶頂マクベス」、はえぎわ「I'm here」と、バナナ学園純情乙女組「翔べ翔べ翔べ!!!!!バナ学シェイクスピア輪姦学校(仮仮仮)」です。
柿食う客は、登場した女優さんがほとんどかわいかったです。
はえぎわは、よく理解できていないですが、そのさわやかさがすてきでした。
バナナ学園純情乙女組は、あのパフォーマンスをどこまで維持して走り続けられるのか、見届けたいと思います。



2012年7月1日日曜日

チャリT企画「12人のそりゃ恐ろしい日本人2012」

2012年6月30日 14時開演 座高円寺1
作・演出:楢原拓
出演:熊野善啓、松本大卒、内山奈々、雷時雨、前園あかり、川本直人、小杉美香、北側竜二、海原美帆、岡田一博、原扶貴子、浪打賢吾、飯塚克之、大石洋子、おくむらたかし、久保田南美、平田耕太郎、堤千穂、小寺悠介、小見美幸、室田淫人、丸山夏未、津田拓哉、下中裕子
小劇場を見ているとここに所属している役者がよく客演しているので、それなら一度本体を見てみるかと思って、高円寺に足を運びました。
結果は、約2時間の間、全くおもしろくありませんでした。あまりにもおもしろくなかったので、私の見方が間違っているのかと思い、ネット上で劇評を探してみました。この作品の劇評は見つかりませんでしたが、過去の作品の劇評によれば、「前面でコメディを演じつつ、背景にシリアスな問題を展開して作品に深みをもたせる。」のが、この劇団の持ち味のようです。
しかし、私の見たところ、コメディらしい台詞の繰り返しによるギャグはただ叫んでいるだけで少しも笑えないし、背景にあるべきシリアスな問題(今回は、林マスミのヒ素事件から裁判員裁判の問題、ホームレスの派遣村問題、女子高生のいじめ自殺事件など)は、前面に並列に提示されて、芝居がばらばらでまとまっていないことを明確にしているだけでした。
東京乾電池の芝居には、簡単におもしろくないと言わせないようなわけのわからない迫力がありましたが、チャリT企画のこの芝居は簡単におもしろくないと言い切れてしまいます。
次回公演は、絶対見ないと思います。

2012年6月28日木曜日

競泳水着「Good night」

2012年6月26日 14時30分開演 王子小劇場
作・演出:上野友之
皆本朋和、竹井亮介、吉野みのり、黒木絵美花、黒田聡志、澤田慎司、清水遙、篠原彩、皆本亮、瀬川英次、皆本純子、岡田あがさ、藤原けい、川村紗也、堺万里子、阿久澤菜々、平市朗、菅野貴夫、大林つかさ、大川翔子
つぶれかけのレストランで、昔アルバイトで働いていた女の子が転勤で北海道に行くので送別会が行われる。そこに現れるいろいろな人々。けんか別れしたオーナーの弟、兄二人を心配する妹。間違えて誘われた元予備校の講師。融資の返済を催促しにきた銀行員。
水道管の破裂事故が起こり送別会はお流れとなり、みんな様々な思いを抱えて、去ってゆく。
「日常のささやかな出来事を優しくすくい上げて、しっとりと提示してみました。」的な、最近よくある芝居でしたが、年寄りの私には、全く共感できずおもしろくなかったです。
いつも思うのですが、この手の芝居には、役者の力量と、演出のナイーブでしたたかな演出力がないかぎり、おもしろくなるのは難しいのではないでしょうか。
今回の芝居では、間違って呼ばれた元予備校講師が、無駄に明快な発声で現れる様々な問題に解答を与え、ストーリーを展開していくのは、ルール違反という気さえします。
次回公演は、見ないと思います。

2012年6月22日金曜日

長塚圭史「南部高速道路」

2012年6月21日 14時開演 三軒茶屋シアタートラム
原作:フリオ・コルタサル 構成・演出:長塚圭史
出演:安藤聖、植野葉子、梅沢昌代、江口のりこ、黒沢あすか、真木よう子、赤堀雅秋、梶原善、加藤啓、小林勝也、菅原永二、ジョンミョン、横田永司
原因不明の渋滞に巻き込まれ、高速道路の上で立ち往生する人々。なぜか渋滞はいっこうに解消されず、日常から切り離された人々は、高速道路の上で生きていくことを余儀なくされる。四方が客席の真ん中舞台で、美術と言えば、壁面に取り付けられた4本のナトリウム灯だけ。後は、役者が持つ車を表す傘と、バック類だけというほとんど何もない舞台で、繰り広げられる不思議な時間感覚の物語でした。
最初のうちは日常と同じ時間が流れているのに、知らないうちに少しゆっくりなどこか風通しのよいような不思議としか言いようのない時間の流れに、舞台も観客席も巻き込まれていました。それは、あまりにも自然な変化だったので、最後に渋滞が解消されて人々が動き出して、初めて自覚できるような繊細な感覚でした。まるで、うたた寝から覚めて夢を見ていたことに気づくような、少し幸せな感覚。
実におもしろい2時間の演劇体験でした。
長塚圭史、恐るべし。次回の長塚作品も、是非見たいと思います。

2012年6月21日木曜日

ネオゼネレイタープロジェクト2012「THE ICEBREAKER」

2012年6月20日 19時30分開演 下北沢「劇」小劇場
作・演出:大西一郎
出演:石丸だいこ、井上英行、猪股敏明、今井勝法、碓井将仁、木村健三、小林麻子、中山朋文、畑中葉子、保倉大朔、森口美樹、依田朋子
どうも自ら「B級」と名のる芝居とは、相性が悪いような気がする。「あひるなんちゃら」とか「コーヒーカップオーケストラ」と同じように、私には楽しめない芝居だった。
私の中では、「普通の芝居」である。特にうまいわけでもない演技と、普通な演出。私が見たいのは、荒削りかもしれないがそこにしかない個性、発想、情熱なのだと思う。
「普通の芝居」と書いてみたが、「普通の芝居」=「新劇」というイメージが私の中にはあるようだ。しかし、彼らの芝居は「新劇」ではないだろう。
正確には、私の中の「平均点以下の芝居」ということだ。「平均点以下」とは何かと言えば、要するに「おもしろくなかった」と言うことだ。
「B級SFホラー」と称しているが、最後に神様が出てきてオチをつける話は、SFではなくてファンタジーだと思う。
次回公演は、見ないと思う。

2012年6月16日土曜日

五反田団「宮本武蔵」

2012年6月13日 15時開演 三鷹市芸術文化センター星のホール
作・演出:前田司郎
出演:大山雄史、小河原康二、萩野友里、金子岳憲、久保亜津子、黒田大輔、前田司郎、岸井ゆきの
この劇団は、別の作品をCSのシアターTVで放映されたものを録画して見たら、全く理解できなかったので、一度、生で見なければいけないと考えたのが動機でした。
誰かが五反田団のことを、「脱力系口語体演劇」と呼んでいましたが、言い得て妙でした。「ぼそぼそといいわけじみたことを頑なにしゃべり続ける。」それが、この劇団の基本であり、すべてです。宮本武蔵も、時代劇であることも、たいした意味はありません。過去の作品も次回作もすべて同じだろうと思えてしまいます。
あの語り口に好感が持てれば楽しいのかもしれませんが、特に興味を持てなかった私には、この1本で十分という感じでした。
次回公演は、見に行かないと思います。

2012年6月7日木曜日

タテヨコ企画「鈴木の行方」

2012年6月6日 19時30分開演 下北沢駅前劇場
作・演出:横田修
出演:青木柳葉魚、奥田洋平、佐藤滋、西山竜一、館智子、ちゅうり、奈賀毬子、市橋朝子、久行しのぶ、館野完、林ちひろ、大塚あかね、五十嵐明、向原徹
前説に出てきて初めて気がついたのですが、作・演出の横田修さんは、昔、一二度一緒に仕事をしたことがある青年団(元青年団?)の横田さんでした。前説の顔を見て、初めて知りました。
芝居は、中年になり「自分がだんだん消えていくような気がする主人公が、子供時代の親友を散歩の途中で探し始める。」という、自分探しの旅というような、よくあるというか、演劇界不変のテーマの一つというか、まあ、そんな感じでした。
現在と子供時代の回想シーンが入れ替わり立ち現れるのですが、その転換をスムーズにするため、役者が小道具の転換をしたりするのが、すごく気になりました。セットの一部の踏み台から、麻雀卓が出てきたり、犬のぬいぐるみやひよこのぬいぐるみがでてきたり、けんかのシーンでピンポンのボールを大量にぶつけ合ったり、突然、シャワーのような本水の雨を降らしたりして、観客を楽しませようとしていましたが、全部中途半端でご都合主義的に見えてしまいました。回想シーンと現在の違いを衣装で表すため、不自然な退場もしばしば見られ、気になって仕方がありませんでした。
逆に小道具も衣装も最小限に抑えて、ミニマムな形でこの芝居を作ったら、おもしろいんじゃないかと観劇中に考えてしまいました。たぶん、次回公演は見ないでしょう。

2012年6月2日土曜日

温泉キノコ「コアラちゃんの世界」

2012年6月1日 19時開演 下北沢駅前劇場
作・構成・演出:大堀光威、中西広和
出演:佐藤もとむ、井本洋平、大堀光威、中尾ちひろ、たにぐちいくこ、井澤崇行、中西広和、時田愛梨、家納ジュンコ、羽田謙治
九つの短い芝居というか、コントが並べられた作品でした。一貫したテーマがあるわけでもなく、オムニバスではないと思います。
開演前に、突然、コアラのかぶり物をした役者がカラオケで歌い始めるという演出がありました。別にうまいわけでもなく、場つなぎのつもりなのでしょうか。しかし、始まる前から、場つなぎとはなんなんでしょう。
見ている間中、「彼らは、誰に向かって、芝居をしているのだろう。」というのが疑問でした。それぞれの芝居のテーマや笑いは、よくコントでありそうな月並みなものでしたが、それを誰に向かって演じているのか全くわかりませんでした。少なくとも、私の年代や、趣味嗜好には全く響いてこないものでした。
最後の「サウンド・オブ・口臭学」だけは、ミュージカルのパロディとしておもしろかったです。いかにもミュージカル風なメロディに乗せて、歌で説明しなくてもよいことを歌い、ストーリーの進行とともに、同じメロディの変奏曲で歌い上げる。ミュージカルの形式を逆手にとって、思わずクスリと笑ってしまいました。