2012年2月25日土曜日

MONO「少しはみ出したら殴られた」

2012年2月22日 19時30分開演 吉祥寺シアター
作・演出 土田英生
出演:水沼健、奥村泰彦、尾方宣久、金替康博、土田英生、岡島秀昭、諏訪雅、中川晴樹
昔WOWOW舞台中継を見て、おもしろかった記憶があったので見た「チャレンジ観劇シリーズ」第四弾。
あっさりとした日常会話のなかで、知らず知らずのうちに進んでいく軋轢と差別。
ある日、突然二つの国に分裂した国の刑務所は、偶然にも国境線の真上にありました。
仲のよかった囚人たちも出身地で二つに分かれ、次第に仲が悪くなり、最後には大乱闘になります。
オチは、二つの国はEUのように周辺諸国を巻き込んで統合され、刑務所には、気まずい日常が戻ってきます。この芝居を見て、前の角角ストロガのフの芝居で、納得できなかったところがはっきりとわかりました。角角ストロガのフでは、現実を「事件」という形で再構成して、ゴロンと舞台に投げ出しただけに過ぎないのです。その先にあってほしい「評価」が全く見えてきません。
「評価」とは、「マインドコントロールは非人道的です。」などというありきたりな主張ではなく、「犯人の徹底的な悪の魅力」でもよかったと思います。それが見えてこず、全体の演技力不足で、クールに人を操る犯人と何となくそれに従ってしまう普通の人々という構図が見えていたに過ぎませんでした。
MONOでは、地味ですが確かな個々の演技力とアンサンブルで、苦くもささやかな希望を含んだ評価を見せてくれました。
次回公演も是非みたいです。

2012年2月20日月曜日

角角ストロガのフ「昆虫美学」

2012年2月20日 13時30分開演 王子小劇場
作・演出:角田ルミ
出演:青柳尊哉、村田唯、正木佐和、犬塚征男、関亜弓、椿かおり、塚田まい子、島崎裕気、綱川凜、仲田敬治

「チャレンジ観劇シリーズ」第三弾。この芝居を選んだのは、劇団名のおもしろさと、王子小劇場に一度行ってみたかったという簡単な理由でした。

安易な選択理由と裏腹に、芝居は実際にあった「一家監禁殺人事件」をもとに、マインドコントロールとそれによって自我が崩壊していく人々を描く重いものでした。始まりから一気に一家崩壊に導いていく作者の筆力は相当なものです。残念ながら、役者の力量が全体に不足気味で、マインドコントロールする方もされる方もいまいち、説得力がありません。特に、犯人の吉田がラスト近く長女にプロポーズするところは、唐突な感じが残りました。
それにしても、演出家の能力のなかには「洗脳」する力が含まれていることがよくわかりました。
きっと、優れた演出家は、セールスマンやネットワークビジネスでもよい成績を上げることでしょう。
この劇団の次回公演を見に行くかどうかは、作演出の興味がどこにあるのかわかってからにしたいと思います。

2012年2月12日日曜日

地点「トカトントンと」

2012年2月11日 15時開演 神奈川芸術劇場大スタジオ
構成・演出:三浦基
実は、この芝居は最初見る予定にしていませんでした。たまたま仕込中に覗いてみたら、とても変わった舞台装置だったので、これが芝居のなかでどう使われるのかを知るには、本番を客席で見るしかないと思い、慌ててチケットをとりました。
変わった舞台装置というのは、正面すべてが10センチ角の金属片で埋め尽くされていて、その金属片は上辺を死点としてぶら下げられていうだけで、後ろからの送風機の風でゆらゆら揺れるという「風を視覚化する」装置と、逆開帳の床の組み合わせというものでした。
逆開帳の傾斜はかなりの物で、客席から床は全く見えません。
ホリゾントと床の接するところも死角になっており、その隙間から役者が出入りするのも見えず、役者が立ち上がって初めてその存在がわかることになります。通常、黙認している登退場のタイムラグがゼロになるという不思議な感覚が味わえました。
「風を視覚化する」装置の方は、私には残念ながら成功していいるようには見えませんでした。送風機を回すと、金属片の動きは風というよりは波紋のようにしか見えませんでしたし、なによりも送風の音がうるさくて金属片の動きの変化より、音に気持ちが持って行かれます。録音した送風機の音を流して、金属片は動かないというバリエーションを作っていましたが、それもたいした効果を生んでいませんでした。
風を舞台効果として使うことは、前々から何度もいろいろな芝居で見てきましたが、すべてその音に邪魔されてうまくいったのを見たことがありません。
「風の視覚化」で私が思い出すのは、ずいぶん前の化粧品のコマーシャルで、画面一面の風車が左から右にさーっと回り出す場面です。もちろん、音はしません。あれほど鮮やかに、風の視覚化をとらえた例はほかにないと思います。
もちろん、映像だからできた技で、舞台では無理ですが。
さて、芝居の中身ですが、一言で言えば、「既存のテキストを解体・再構築して、新たな発声を与えることにより、新しいドラマを作り出す。」ということでしょうか?
実はこれは私が若い頃見た早稲田小劇場の「劇的なるものをめぐって」についていわれていたことですが、戦術は違えど、戦略的には同じものに思えました。
その成果がどれほどのものであったかは、私には正直わかりません。マイナスの地点から出発しなければならない悲しみや、まだ、何も成し遂げられていないという静かな絶望感は、ゆっくり心にしみていきます。
その気持ちを心に抱えたまま、観客は静かに劇場を後にします。
最後にどうでもいいことですが、ラストに出てきてほっとする雰囲気をかもしだした男の子は、演出の三浦さんのお子さんでしょうか?お顔がそっくりでした。

追記
後日知ったことですが、子役の子は演出家の甥御さんだそうです。

2012年2月11日土曜日

ぬいぐるみハンター「愛はタンパク質で育ってる」

2012年2月10日 19時30分開演 下北沢駅前劇場
作演出:池亀三太 
出演:神戸アキコ、浅利ねこ、石黒淳士、猪股和麿、武田有希子、浅見紘至、浅見臣樹、黒木絵美花、でく田ともみ、町田水城、松本大卒、満間昂平
私のなかで密かに始まった「チャレンジ観劇シリーズ」第二弾。
これは大きな劇場で芝居を見ても、今ひとつおもしろくない。みんな芝居もうまいし、よくできているけれど、なぜかわくわくどきどきしない。そんな思いから、とりあえずわくわくどきどきするために、今まで見たこともない劇団やユニットを見に行くギャンブルシリーズです。
ルールは、劇場でもらったチラシやWeb上の情報からおもしろそうな物を選び、必ず予約して見に行く。劇評や感想は、考慮しない。なぜなら、基本おもしろいと思った人が感想を書くので、参考にならないことが多いからです。
ちなみに、「チャレンジ観劇シリーズ」第一弾は、ハイバイでした。
さて、ぬいぐるみハンター。
三蔵法師や黄門様、イージーライダー、イソップ童話のウサギとカメ、童謡の犬のおまわりさんと迷子の子猫ちゃん、猿岩石などが、なぜか一本道をひたすら前に進む話と、不器用なカップルのラブシーンと交互に描かれます。。この部分は、コントを見ているようでおもしろいです。しかし、神様が現れるあたりからタイトルと併せて、だんだんと結末が透けて見えてくるようになり、2回目の神様登場で決定的になります。
すなわち、三蔵法師たちはすべて精子であり、ゴールは赤ちゃん誕生、受精なんです。結末に向かえば向かうほど、スピード感は減り、どこかで見たようなシーンや台詞が多くなり、おもしろさは減っていきます。作者もそれを気にしたのか、ラストに今までのシーンをフラッシュバックの連続で見せることで、スピード感を取り戻そうとしたようですが、残念ながらカタルシスを得ることには失敗しています。
ほかの結末はなかったのでしょうか?
前半の疾走感のまま、突き抜けてくれればもっとおもしろかったと思います。
振り返って見れば、コントのようなシーンの台詞も、結末に向かって慎重に配置されており、プロットに従ってちゃんと構成されていることがわかります。(ただし、「ぼろぼろになって立ち止まる女」のシーンは、変にシリアスなため、全体から浮いているように感じました。)
だから、別の結末などあり得ないことはわかるのですが、ラストがあまりにも陳腐なのがとても残念です。
役者では、女優陣がそれぞれ、とてもかわいかったです。特に、不器用なカップルのムクミを演じた神戸アキコが、八面六臂の大活躍でおもしろかったです。別の演出で芝居しているところを見てみたいです。
劇団としては、次回公演を見るかどうかは微妙なところです。

2012年2月6日月曜日

iCalへの不満

私は自分のスケジュール管理をプライベートも仕事も、すべてiCalでやっています。今までは特に不満もなく、年末年始に行った、MobilemeからGoogleカレンダーでの同期に移行後も快適に使っていました。
ところが、「今年は芝居を見る。しかも、金を払って」という年頭の誓いを実行するため、気になる芝居の公演スケジュールをiCalに入力し始めたところ、困ったことが起きました。日常的に私が使っているのは13inchのMacBookですが、これに画面いっぱいにiCalを表示しても、月間画面で一日4件以上のイベントは表示されないのです。オーバーフローしたイベントは、「 ... 」と小さく表示されるだけです。これでは簡単に見逃してしまいます。
私の観劇スケジュールの決め方は、
「きになる芝居の公演スケジュールをiCalに入力しておく。
仕事のスケジュールが決まったら、空いている日に見られる芝居を確認し、チケットの手配をする。」というものです。
このため、芝居のスケジュールが4本以上重なっていると、その日の仕事のスケジュールがオーバーフローしていて、芝居と仕事のダブルブッキングの危険性があるということです。
その可能性がある日には、週間画面なり、日間画面に切り替えて確認すればよいという話ですが、それもめんどくさい。ましてや、そのために広い画面のiMacを立ち上げるのは、もっとめんどくさいです。
要は、iPhoneのカレンダーのように月間画面の下に、その日のイベントがリストで表示されていればベストで、少なくとも、Googleカレンダーのようにオーバーフロー分は、「その他5件」とはっきり表示されればすみそうです。
そんなスケジュールAppがないかと、「Mac AppStore」も見てみましたがスケジュールアプリ自体の数が少ないし、欲しい機能のアプリは見つかりませんでした。
とりあえずは、観劇スケジュールの決定時には、慎重に確認するしかないみたいです。


2012年2月3日金曜日

下谷万年町物語


2012年2月2日 14時開演 シアターコクーン
作:唐十郎 演出:蜷川幸雄 出演:宮沢りえ、藤原竜也、西島隆弘 そのほか

突然思いついて見に行ったわりには、2階の前から2列目という見やすい席で見られました。
しかし、長い。休憩が2回あるとはいえ、3時間30分は長いです。立ち見席だったら、途中で帰っていたかもしれません。
やり過ぎと思えるほど、水に落ちながら熱演する藤原竜也の1幕。何度も墜落しそうになりながら、そのたびに高度を上げて持ち直す、スリルあふれる演技の宮沢りえの2幕。ワハハ本舗の梅垣義明を思わせる怪演の六平直政を狂言回しに、爆走する3幕。
なかでも全編を通して、きれいな台詞回しと情感あふれる感情表現で全体を落ち着かせた西島隆弘は、すてきでした。
脇では沢隆二が渋く、いぶし銀の演技で光りました。
しかし、私にとっての唐十郎戯曲の最高の語り部は、やはり、李麗仙であり根津甚八であり、不破万作、大久保鷹をはじめとする状況劇場なのです。
宮沢りえの台詞を聞きながら李麗仙ならなんというだろうとか、藤原竜也をみながら根津甚八ならどうだろうとか、妄想が止まりません。

私にとっての唐芝居は、上野の不忍池水上音楽堂で見た「ベンガルの虎」だったことを改めて自覚しました。若くもなく美人でもないのに平然とヒロインを務める李麗仙、自分の台詞のとちりに自分で吹き出してしまう芝居なんか全然できない根津甚八、一歩間違えば浮浪者にしか見えない不破万作や多く場鷹。多すぎる猥雑な物や余計な物を抱え込んだまま、物語は場面を飛び回り、ラストに向かって爆走する。これが私の唐芝居のイメージです。
やはり、宮沢りえではやらしさが足りない。きれいだし、崇高な感じも十分だが、猥雑さがない。

2012年2月1日水曜日

ハイバイ「ある女」

2012年1月31日 14時開演」駒場アゴラ
作演出:岩井秀人 出演:岩井秀人、小河原康二、猪股明、上田遙、平原テツ、坂口辰平、永井若葉、吉田亮
不倫をしている女性タカコの話です。タカコは、同棲していた恋人に振られたショックで会社を変わり、すぐに上司の森と不倫の関係になる。最初は不倫だとわからなかったが、わかった後もずるずると関係を続け、お金までもらうようになる。それでも相手を喜ばせようと、怪しげなセックス教室に通い、だまされて売春までさせられるようになる。
タカコは、他人とも関係にとても臆病です。自分のささやかな望みも、何度もつばを飲み込み、口ごもってからでないといえない。自分の希望が通らなくても、その場を立ち去る勇気もありません。
こんなタカコを、作演出でもある岩井秀人が、悲しく切なくおかしく演じて、すばらしい。ただ、周りの登場人物の話し方が、みんな同じように聞こえてしまうのが残念です。もう少し性格がはっきり出れば、もっと物語が膨らんだと思います。
隣の定食屋の娘を演じた上田遙は、とてもかわいかったです。舞台上で、女優がかわいく見えると、とても得した気分になります。
次回作も見に行こう。

2012年1月26日木曜日

Dropbox 共有

今年からクラウドサービスとして使い始めたDropboxですが、先日、知人に600MB近い大きなデータを急遽送ることとになり、いい機会なのでDropboxの「共有」機能を使ってみることにしました。
まず、Dropbox上に新規フォルダーをつくり、その中に共有したいデータをアップロードします。
次に、そのフォルダーを右クリックして、「Dropbox」→「このフォルダーの共有」を選択すると、新しいウインドウが開いて、そこで共有したい人のメールアドレス、コメントを書き込んで「共有」をクリックするだけでした。
すると、相手にDropboxからメールが届き、文中の「here」をクリックするとWebブラウザーが立ち上がり、共有したいデータが示されます。
そのデータをクリックすると、自動的にダウンロードが始まります。
しかも、共有後一定時間がたつと、(たぶん24時間くらい)自動的にそのデータは削除されます。
セキュリティからすると安心ですが、相手の状況によっては、24時間以内にアクセスできない可能性もあるので、削除時間が選べるともっと便利かと思いました。
今回は、先方がDropboxに不慣れだったため、間違えてDropboxを登録して「Public」のフォルダーを探して、アップロードされていないと騒いだりしてうまくいきませんでした。(けがの功名で、私のDropboxの容量が500MB増えましたが)
Dropboxに不慣れな相手には、事前に丁寧な説明が必要です。

2012年1月23日月曜日

劇団鹿殺し「青春漂流記」

2012年1月21日14時開演 紀伊國屋ホール
作:丸尾長一郎 演出:菜月チョビ 
出演:高田聖子、菜月チョビ、丸尾長一郎、オレノグラフティ、山岸門人、傳田うに、坂本けこ美、橘輝、円山チヵ、山口加菜、水野香奈子、鷺沼恵美子、峰ゆとり、近藤茶、浅野康之、富山恵理子、谷山智宏、村木仁、廣川三憲
真っ向勝負の青春ストーリーでした。90年代に一世を風靡したチャイドルグループ「モトコー5」は、レコード大賞を目前に、突然解散。22年たった今は、元町の高架下でほそぼそと月一のファンの集いを開くのみ。そんな彼らの前に、解散と同時に失踪した元リーダー波美(高田聖子)が突然、テレビ出演の話を持って現れる。
よくある痛い物語になっていないのは、ぎりぎり感傷的にならないモノローグで、短いコントのような芝居をつないでいくスピーディーな展開と、てらいのないパクリ(モトコー5は、ジャクソン5やフィンガー5だし、プロデューサーはボーイ・ジョージ、商店会会長は紅の豚、元リーダー波美の登場は梶芽依子そのもの)。隙あらば現れるかぶりもの(今回は、野菜と、将棋の駒でした)。
力業でぐいぐい話を進めていく、あっという間の2時間でした。休憩なし。
姉波美に対する妹凪子(菜月チョビ)の嫉妬や恐れという複雑な心情もほとんどモノローグで淡々と語られていくので、どろどろしません。そのほかの役の嫉妬やライバル心も、ポジティブに成長していく原動力になりこそすれ、やはりどろどろはしません。人間関係が、あっさりしているのはこの劇団の特徴かもしれません。
役者では、元リーダー波美を演じた高田聖子がぴかいちでした。モトコー5復活のために、20年以上様々なアルバイトをしながら(ヘルス嬢から便所掃除まで)がんばる様子を出せなかった手紙のモノローグで語るラスト近くのシーンは、特にすてきでした。

2012年1月19日木曜日

MacBook再フォーマット

日常的に使っているMacBookのハードディスクの残り容量が少なくなってきたので、ほとんど使っていないBootcampのパーティーションを解放して、1パティーションにすることにしました。
やり方は、いつもTime Machineのバックアップに使っている外付ハードディスクをフォーマットして、Carbon Copy Clonerで丸ごとバックアップ。外付ハードディスクから起動することを確認した後、内蔵ハードディスクをフォーマットして1パティーションにしました。
その後、Carbon Copy Clonerで外付→内蔵ハードディスクに丸ごと再コピー。
無事、広いハードディスクになりました。
システム、アプリケーション、データで約170Gありましたが、バックアップに約2時間、再コピーにまた2時間かかりました。最後に、Time Machineの設定をして終了としました。
気のせいか、全体の動作が少し速くなったような気がします。
また、これを機会に、WebブラウザーをfirefoxからGoogle Chormeに切り替えました。
前々からダウンロードができなかったり、一部のサイトで写真が表示できなかったりしたので、思い切ってチェンジしました。
チェンジする前に、firefoxのFAQページを読みつついろいろ修復作業をしてみましたが、改善の兆しが見えなかったので思い切りました。

2012年1月15日日曜日

アイ・ガット・マーマン

宮本亜門 作・演出・振付 浦嶋りんこ シルビア・グラブ エリアンナ出演
2012年1月14日 13時開演 シアター・クリエ
3人の女性により歌われるマーマンの歌と、語られるマーマンの生涯、ミュージカルの女王エセル・マーマンへのオマージュ。
宮本亜門の最初にして、最高の傑作ミュージカル。
最近の宮本亜門の仕事にみられるアイディアの垂れ流し、めまぐるしい舞台転換、慌ただしい照明変化で、頭がくらくらするだけの芝居とは全く違います。演出アイディアは、演技に集中しているので、落ち着いて芝居に集中できます。何しろ装置はシンプル。(3枚の半円アーチと床の鍵盤模様、2台のピアノが盆にのって回るだけ)
残念ながら、その演出を受け止める役者は、若干、力不足でした。
エリアンナのダンスは、手足がばたばたしているだけだし、芝居ができないので彼女のパートは、ぼやけた印象しか残りません。
シルビア・グラブは美人だし、歌も芝居もうまいが、線が細すぎます。
浦嶋りんこだけは、安定していて全体のレベルをキープしていましたが、時々、声がかすれるのが気になりました。
役らしい役が存在しないこのミュージカルでは、役者本人の個性がとても重要になってくると思います。その意味では、やはり、オリジナルキャストでみるべきだったかもしれません。コンサート形式になるということで、現行キャストの日を選んだのですが、悔いが残ります。本当は、オリジナルキャスト、現行キャスト、両方みるのが正解だったのかもしれません。
芝居を見る楽しみの一つに、「その場に居合わせた幸せ」があると思います。すごい演技、歌、演出におもいもかけず出会う喜びは、芝居を見る動機の一つだと思います。それを忘れずに、知らない劇団、演出家、役者の芝居も恐れずに見に行こうと思います。

2012年1月13日金曜日

Numbers for iPhone (2)

iPhoneのNumbersで、直接Dropboxのファイルにアクセスする方法を探していて、DropDAV (dropdav.com)というサイトを知りました。いってみると、Numbersのアイコンもあったりしてよさげなのですが、残念なことに月額5ドルの有料制。
2週間は無料ということなので、とりあえずSign-Upしてみました。すると、Dropboxへのアクセスダイアログが出て、DropDAV経由のアクセスを許可するか確認してきます。ここで、「許可」を押すと、サーバーアドレスを教えてくれるという仕組みです。試しに、Numbersでサーバーアドレスを入れてみると簡単にアクセスできました。
年間5000円弱ですが、使用頻度、Numbersの使いにくさを考えて、今回はあきらめることにしました。
また、今回の検索の途中でGoodReaderからは、直接Dropboxにアクセスできることがわかりました。ただし、こちらも閲覧のみで編集はできません。願わくば、Numbersから直接Dropboxにアクセスできるようになりますように。

2012年1月10日火曜日

Numbers for iPhone

Dropbox内のExcel Dataが直接編集できたら便利だと思い、価格も安い(850円)のでダウンロードしてみました。
結論からいうと、Drop box内は見えませんでした。
開けるデータは、iCloud内、WebDAV内、iTune内の物か、iPhoneで新たに作った物だけのようです。
可能性があるのはWebDAVですが、サーバーアドレス、ID,Passwordが必要になるので、すぐにはテストできませんでした。Dropboxのサーバーアドレスがわかったら、再度、挑戦してみます。
iTune経由のデータは、 iTuneの「ファイル共有」に放り込んでから「同期」、Numbers側で「iTuneからコピー」を指定するの2段階で開くことができます。常時同期しているわけではないので、編集したデータは、再度、iTuneに戻してやるか、メールで送信するか、何らかの方法で戻してやる必要があります。これは、常時ネットにつながっているわけではないiPhoneのことを考えると、合理的といえます。
戻すときに、Numbers形式、PDF、EXCEL形式が選べます。
ファイルのリネームはできますが、ファイルの複製は無理のようです。
Numbersで編集したExcel Dataを、Macに戻し、Excelで開いたところ、一部のカラムで日付の指定ははずれて、「2012.1.10」というプレーンな形になっていました。同じ指定をして、外れていないカラムもあるので不思議です。
それにしても、iPhoneの小さな画面で表計算の入力をするのはかなり大変です。
常用するというよりは、非常用、やむを得ず使うという感じだと思います。

2012年1月9日月曜日

私のMacの現状と今年の予定

私の使っているMacは、
iMac 24inch 2.66GHz Core 2 Duo Memory 4GB HD 750GB OSX 10.6.8
MacBook 13inch 2.1GHz Core 2 Duo Memory 4GB HD 250GB OSX 10.6.8
それに、iPhone 4 32GB(Sなし)iOS 5.0.1
ほかにサーバーとして動かしているMacが2台あります。


今年6月で止まったしまうMobilemeからの移行は、年末年始をかけてスケジュールとアドレスはGoogleに、データはDropboxに移すことができました。


Webブラウザーのブックマークの同期は、firefoxのアドオンでやっていましたが、急激なバージョンアップにアドオンがついていかないので、 Chormeに乗り換えることを検討中です。


自分のメールアドレスは頻繁に同期させる必要もないので、 Evernoteに記録させています。


サーバーの2台は、ハードが壊れない限り変更するつもりはありません。


iPhone 4は、4Sにするつもりはありません。新しいiPhoneが出たときに、今のバッテリーがへたっていたら考えようと思っています。


iPad2も、今もところ購入予定はありません。iPad2でなければできないことがないからです。確かに、出先で地図を見るときなどは広い画面があればとは思いますが、そのためだけに、あれを持ち歩くのもどうかと思います。このブログの更新を出先でしたくなったら、強力な理由になるかもしれません。買うとなると、Wi-Fiルーターなどの出費も合わせて考えなければいけないので、慎重に考えたいと思います。


OSXのLionへのバージョンアップは、今のところ考えていません。使ってみたい新しい機能がないことと、対応していないSoft がいっぱいあるためです。
ざっと見回したところだけでも、
Microsoft Office
Vectorworks
FileMaker
Adobe CS
これくらいはあります。このSoft 代だけでも、かなりの出費になります。
何かの理由で、新しいMacを買わない限り、Lionの導入はかなり先になりそうです。

とりあえず、思いつきで始めたこのブログを地道に続けていくことが最大の目標です。

2012年1月8日日曜日

iPhone連絡先と、Google連絡先の同期

 1. iPhone連絡先の同期設定
iPoneMacを接続し、iTunesを立ち上げる。

iTunesの左側サブメニューから、「iPhone」を選択。切り替わった画面の上部から、「情報」をクリック。

「アドレスブックの連絡先を同期」にチェックを入れ、その下の枠内の「すべて連絡先」をチェック。
Googleの連絡先と同期」にチェックを入れ、その右の「設定」ボタンをクリック。
Gmailのアカウントとパスワードを入力し、「OK」ボタンをクリック。

以上

注意すべき点は、「iPhoneが直接Google連絡先と同期するわけではない」というところです。 
iTunesに接続されていないiPhoneの連絡先でデータを入力しても、Google連絡先には反映されません。反映されるのは、iTunesに接続されてバックアップ作成、同期された後です。
それから、Macのアドレスブックに反映されることになります。アドレスブックの同期のタイミングはいまいち不明ですが、少なくとも立ち上げ時には同期しにいっているようです。
同じく、iTunesでの同期タイミングも不明ですので、同期されているかどうかの確認は、時間をあけてやる必要があります。
iPhoneGoogleを直接同期させる方法もありますが、グループ分けが無効になるので、試していません。

MacアドレスブックとGoogle連絡先の同期

 1. 今までMobilemeで同期していた場合は、Macの「環境設定」→「Mobileme」→「同期」から、「連絡先」のチェックを外す。

2. アドレスブックのバックアップをとる。
アドレスブックを開き、「メニューバー」→「カード」→「重複項目を検索」を選択。

重複項目を削除した後、「メニューバー」→「ファイル」→「書き出す」→「アドレスブックのアーカイブ」を選択、バックアップをとる。

3. インポート用データを作る。
バックアップ後、再度、「メニューバー」→「ファイル」→「書き出す」→「vCardを書き出す」を選択、インポート用データを作る。

4. Google連絡先にデータをインポート
Webブラウザーから、Googleにログイン。
上部から、「Gmail」を選択。左上の「メール」をクリック。下がってきたメニューから、「連絡先」を選択。

左側のサブメニューの一番下、「連絡先をインポート」をクリック。出てきたウインドウで、インポート用データを選択し、「インポート」ボタンをクリック。

5. 同期の設定
Macのアドレスブックを立ち上げ、「メニューバー」→「アドレスブック」→「環境設定」を選択。

「アカウント」を選び、「アカウント情報」から「Googleと同期」にチェック。「構成」ボタンをクリックして、Googleアカウントとパスワードを入力し、「OK」ボタンを押す。

以上

アドレスブックとGoogle連絡先の入力項目が異なっているので、一部不都合が出ます。
もっとも大きなものは、Google連絡先で英字アドレスが名前と名字が逆に表示されるところです。私の場合、Google連絡先はバックアップと割り切っているので問題にしていません。また、一部日本語入力でも、姓名が逆になったり、空欄であった名前のところに、名字が勝手に入力されていたりしました。これは同期設定の試行錯誤の途中で生じた可能性もあるので、今後、使いながら修正していくつもりです。

iPhoneカレンダーとGoogleカレンダーの同期

 最初の同期時に、強制的にGoogle側のデータに置き換わってしまうようなので、先にGoogleカレンダーにデータをインポートしてから実行することをお勧めします。

1. iPhoneに、Googleアカウントを設定
iPhoneの「設定」→「メール/連絡先/カレンダー」→「アカウントを追加」から、「Gmail」を選択。
必要事項を入力して、アカウントを作成。

2. 同期の設定
もう一度、「設定」→「メール/連絡先/カレンダー」→「アカウント」から、Googleアカウントをタップ。

「カレンダー」を「オン」にする。

3. 複数カレンダーの登録
iPhoneSafariで、http://www.google.com/calendar/iphoneselect にアクセス。

Googleメールのアカウントとパスワードを聞いてくるので、入力する。

開いた画面から、同期したいカレンダーにチェックを入れる。

そして、画面下までいき、「保存」をタップ。
以上

注意
今まで、Mobilemeでカレンダーを同期していた場合は、Mobilemeのアカウントに入り、「カレンダー」を「オフ」にする。

iCalとGoogleカレンダーの同期

iCloudを使わないで、データの同期、バックアップを実現する方法に年末年始をかけて挑戦した。備忘録代わりに、ここにメモしておく。

MacなどのOS状況
Mac OSX 10.6.8
iTunes 10.5.2
iPhone4 iOS 5.0.1

iCalGoogleカレンダーの同期

ここでは、iCalに複数のカレンダーが存在する場合の方法を記す。
私の場合、「プライベート」、「仕事」、「海外旅行」と三つのカレンダーをiCalで使用していたので、それをそのまま、Googleカレンダーでも反映させたい。

1. MaciCalのバックアップをとる。
iCalの「メニューバー」→「ファイル」→「書き出す」→「iCalアーカイブ」を選択。デスクトップなどにバックアップをとる。

2. Googleのアカウントを作る。
Webブラウザーで、Googleのホームページ (http://www.google.co.jp/)にいく。

右上の「ログイン」をクリック。

現れたページの右上「新しいGoogleアカウントを作成」をクリック。
必要項目を記入して、アカウントを作る。(無料)

3. Googleカレンダーのインポート用データを作る。
サブメニューから書き出したいカレンダーを選択し、iCalの「メニューバー」→「ファイル」→「書き出す」→「書き出す」を選択。
デスクトップなどにインポート用データを作る。
これをカレンダー分繰り返す。

4. . Googleカレンダーにデータをインポートする。
Webブラウザーで、Googleのホームページ(http://www.google.co.jp/) にいき、ログイン。

画面上部の「もっと見る」から、「カレンダー」を選択。

左欄のサブメニュー、「マイカレンダー」の「下向き矢印」から、「新しいカレンダーを作成する」を選択。

名前をつけて、「カレンダーを作成」ボタンをクリック。

自動的にカレンダーに戻るので、「マイカレンダー」に新しい名前が増えていることを確認。

これをカレンダー分繰り返す。
(カレンダーの名前は、iCalと似たものにすると、混乱がない。例えば、G-ホームなど。)

再度、マイカレンダー」の「下向き矢印」から、「設定」を選択。

ページの中程に、「カレンダーをインポート」があるので、それをクリック。

現れたウインドウ内で、四角枠右横の「選択」ボタンをクリックし、書き出したインポート用データを選択。下部の「カレンダー」の右側のボタンから、対応するカレンダー名を選択し、「インポート」ボタンをクリック。

しばらくすると、「無事、終了しました。」という表示が出るので、右下の「閉じる」ボタンをクリック。

これを必要なカレンダー分繰り返す。

5. iCalGoogleカレンダーの同期設定
iCalを終了しておく。
Calaboration」(http://download.cnet.com/Calaboration/3000-2124_4-10905285.html)を、ダウンロードして、解凍。

Calaboration」をたちあげると、Googleアカウントを聞いてくるので、入力して「Sign In」ボタンをクリック。

現れたウインドウで、同期が必要なGoogleカレンダーにチェックを入れ、右下の「Add to iCal」をクリックすると、自動的にiCalに同期するカレンダーを追加する。

次に、Googleのアドレスブックを追加するか聞いてくるので、「Don’t Add」をクリック。
最後に、「Open iCal」をクリックして、iCalを立ち上げる。

6. iCalのカレンダー変更
iCalを立ち上げると左のサブメニューに、同期したGoogleのカレンダーが増えている。今までのiCal内のカレンダーのチェックを外し、Googleのカレンダーにチェックを入れれば、同期したスケジュールのみが見える。

7. iCalへの新規入力
Googleカレンダーと同期後新規入力する場合には、「新規イベント」を作る前に、左側のサブメニューで該当するGoogleのカレンダーが選択されていることを確認してから、「新規イベント」を作成する。Google以外のカレンダーにイベントを作成すると、該当するカレンダーに自動的にチェックが入り表示されるが、Googleには同期されない。間違って作成した場合には、イベントの入力吹き出しウインドウの「カレンダー」から変更できる。

現状の問題点
Googleカレンダーにインポートしたデータの時間帯が世界標準時になっている。
対処法(1)
iCalの「メニューバー」から、「iCal」→「環境設定」→「詳細」→「時間帯のサポートを有効にする」のチェックを外す。
対処法(2)
「時間帯のサポートを有効にする」はチェックしたままでも、実用上は、問題ない。


注意事項
iCalの「アカウント」で、「カレンダーの更新」を「1分ごと」にしておくと、エラーの原因となるらしい。

ロッキーホラーショー

新年最初のポストが、去年のことというのもどうかと思うが、忘れないうちに書いておきたい。
昨年末(2011/12/14)、横浜芸術劇場でロッキーホラーショーを見た。
開演前から役者さんが売り子に扮して会場内を歩き、 売上があるたびに「お買い上げいただきました。!」と大声を張り上げていたが、その声に緊張感があふれ、場内は落ち着かない雰囲気だった。
芝居が始まってもその緊張感のまま、役者さんはおずおずと手探りで芝居しているし、観客もただ、戸惑っているだけだった。

そのいやな雰囲気を一変させたのが、古田新太扮するフランクフルターの登場だった。
派手な照明とともに現れた古田新太が会場の空気を一変させた。役者は落ち着き、観客にも安堵のため息が漏れる。一人の役者が、芝居を救った瞬間を見たような気がした。

古田新太 えらい!

その後は、スムーズに進み十分楽しめた。
劇団新感線ーいのうえひでのりー古田新太から期待していた、ハチャメチャではじけたかんじからするとおとなしいものだった。
音だけは、やたらとうるさかったけどね。
帰ってからロッキーホラーショーのDVDを見直したが、ティム・カリーの生肉をバリバリ食ってるフランクフルターから比べると、古田新太のは、「たくわんをポリポリかじる大阪のおばちゃん」というところか。
とりあえず、「大阪のおばちゃんフランクフルター」に乾杯。