2015年3月17日火曜日

CHAiroiPLIN「さくらんぼ」

2015年3月13日 19時30分開演 下北沢「劇」小劇場
原作:落語「さくらんぼ」
振付・構成・演出:スズキ拓朗
出演:NIWA、池田仁徳、加藤このみ、清水ゆり、ジョディ、千葉りか子、福島梓、増田ゆーこ、まひる、本山三火、スズキ拓朗
落語の「さくらんぼ」,一般的には「頭山」として知られるものをダンスにする試みですが、かなりうまくいっていたと思います。
「頭山」という話は、けちな男がもったいないからと、サクランボを種ごと食べたところ、頭から桜の木が生えてきて、皆がお花見をするものだからうるさくてかなわない。怒ってその桜を抜いてたところ、大きな穴ができてそこに雨水がたまり、皆が水浴びに来るので、やはりうるさい。世をはかなんで、その池に身を投げて死んでしまうという、荒唐無稽な話なんですが、その荒唐無稽さを人力のチープな仕掛けを駆使して、ダンスにしてしまう。ひとつ間違えば、目も当てられないしらけた舞台になりそうなところを、ユーモアと人徳で見事にカバーして、面白い舞台でした。
スズキ拓朗の演出は、狭い舞台でも大きな舞台でもそれなりに見せられる柔軟さが魅力のひとつだと思います。

サンプル「蒲団と達磨」

2015年3月12日 19時開演 神奈川芸術劇場大スタジオ
作:岩松了
演出:松井周
出演 : 古館寛治、安藤真理、辻美奈子、奥田洋平、野津あおい、古屋隆太、田中美希恵、松澤匠、三浦直之、新名基弘、大石将弘、松浦祐也
岩松了の岸田戯曲賞受賞作をサンプルの松井周が演出するというので、楽しみに見に行きましたが、結果は残念なものに終わりました。
松井周はある暗黙の了解の元に成り立っている集団がふとしたきっかけで崩壊していく、というような話が多いですが、今回のような普通の家庭の崩壊を演出するとっかかりを見つけられなかったのではないかと思います。
娘の結婚式が終わった夫婦の寝室、二人で静かに話そうとするのですが、なぜか様々な人がやってきて様々な話が膨らんでゆく。主役の古館寛治は、色々と立派そうなことを言っていても布団の下には山ほどエロ本を隠している、どうしようもない普通の男をうまく演じていたのですが、その妻役の安藤真理がどうもいけません。近くにアパートを借りて、一人の時間を持ちたいと思っている、夫に対してもうそんなに関心がないのだけれど、無視するほど冷たくもなれない、中年の女性という役をうまくこなせていないので、登場、退場のたびに前後のつながりが切れてしまい、話がよく見えなくなります。他の役は、ワンポイントリリーフだったり、その他大勢のガヤだったりするので、夫婦の関係性がはっきりしないと、今ひとつ面白くなりません。

カタルシツ「地下室の手記」

2015年3月2日 18時30分開演 赤坂レッドシアター
原作:ドストエフスキー
脚本・演出:前川知大
出演 : 安井順平
2013年の「地下室の手記」の再演です。今回は、娼婦役の女優もなしの完全一人芝居になり、より主人公のだめさ加減がはっきりと現れていました。ニコニコ生放送で自分の半生を振り返り、語っていく。それに対する突っ込みがスクリーンにだらだらと流れていく。きわめて現代的ともいえるし、妄想の極地とも考えられる。そんな1時間40分でした。

箱庭円舞曲「必要とされている、と思う病気」

2015年2月23日 18時30分開演 下北沢駅前劇場
作・演出:古川貴義
出演 : ザンヨウコ、前田有貴、白勢未生、岡田一博、清水大将、内田悠一、石松太一、大塚宜幸、家田三成、深澤千有紀、松本寛子
作者が本当に結核になって入院したことにインスパイアされて書かれた芝居で
した。とはいえ、結核の悲惨さを訴えようという芝居ではなく、社会から隔離されたことにより実感する「自分は誰からか必要とされているのか」という疑問や、「自分がいなくても世界は回っていく」という寂しさについての芝居です。
隔離病棟の患者が疑問を持つものと寂しさを感じるものにわかりやすく分けられていたのが、気にかかりました。

趣向「解体されてゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話」

2015年2月26日 19時開演 三軒茶屋シアタートラム
作:オノマリコ
演出:稲葉賀恵
出演 : 清水葉月、藤井有里、稲継美保、深谷美歩、前東美菜子、朝比奈かず、増岡裕子、窪田優、上田桃子
KAATでの「奇跡の年」が面白かったので、見に行きました。相変わらずの言葉の美しさに加えて、力強さが加わっていて感動しました。
消えていったもの、やがて消えていくものに対する愛情がベースにあるのですが,それがすべて言葉として表現されているので朗読劇のような印象を持ちます。演出は,それを阻止するために役者を色々と動かすのですが、時としてうるさく感じました。




追記1
清水葉月は、蒼井優に似た雰囲気なのですが、それよりレベルが低いので、ぶすに見えます。蒼井優がぶすに見えないぎりぎり最低レベルだということがわかりました。
追記2
40年以上ぶりに、「インターナショナル」を聞きました。しかし、メロディラインや歌詞が私が覚えていたものとは、少し違いました。インターナショナル」には様々なバリエーションがあるそうなので、劇中で歌われたものは、戦前のバージョンなのかもしれません。

マームとジプシー「カタチノチガウ」

2015年2月19日 20時開演 原宿VACANT
作・演出:藤田貴大
出演 : 青柳いづみ、川崎ゆり子、吉田聡子
1年半ぶりのマームのとジプシーでした。本来なら、スケジュールの都合で1月のVACANT公演、2月の横浜公演ともいけない予定だったのですが、青柳いづみの体調不良により公演をキャンセルしたため、追加公演が決定して見ることができました。
今までのマームとジプシーと少しちがう印象を受けました。今までだと、ストーリーを役者によって少しずつ角度の違うリフレインによって語っていったのに対して、今回は、三人ということもあるのか、ほとんど青柳いずみ一人でストーリーを語り、残りの二人は自分たちの印象を述べるだけで終わっている感があります。そのためか、いつものならリフレインが物語に広がりを与えるのにくらべ
、今回は物語はそこに積み重なっていく印象が強く残りました。

岡崎藝術座「+51アビシオン、サンバルハ」

2015年2月18日 19時30分開演 横浜STスポット
作・演出・美術:神里雄大
出演 : 小野正彦、大村わたる、児玉麿利
岡崎藝術座は1年半ぶりの観劇になりました。かなり間が空いたので以前のことはほとんど忘れてしまっていますが、基本的な印象まで変わったような気がします。私の岡崎藝術座の印象は、「なんだかわからないものに触っている。もしくは、なんだかわからないものの周りをぐるぐる回っている。」というものでした。ここの芝居を見続けると、その「なんだかわからないもの」の正体が少しだけでも見えてくるのではないか。そんな期待を抱かせてくれるところが魅力でした。
しかし、今回は最初こそ、神里雄大の分身であろう演出家と、戦前の労働者演劇の演出家であり、ソビエトからメキシコに渡った佐野碩二人の時空を超えたやりとりがあるものの、後半に行けば行くほど神里のルーツ
であるペルーへの旅行記になっていき、そのまま終わってしまうという、なんとも尻つぼみな感じでした。そこには、「なんだかわからないもの」は、影さえ見えませんでした。
神里が私が言うところの「なんだかわからないもの」に対して、どれだけ自覚的なのかもわかりませんが、私にとっては、岡崎藝術座の魅力はほとんどなくなったに等しいです。

風琴工房「PENALTY KILLING」

2015年2月17日 19時30分開演 下北沢ザ・スズナリ
作・演出:詩森ろば
振付:加藤沙希
出演:粟野史浩、筒井俊作、大石憲、金丸慎太郎、久保雄司、酒巻誉洋、杉木隆幸、野田裕貴、三原一太、森下亮、朝倉洋介、岡本篤、金成均、後藤剛範。佐野功、五十嵐結也、岡本陽介、草刈奨悟
風琴工房の公演を見るのも3回目です。「PROOF/証明」、「わが友ヒットラー」とシリアスな芝居が続いていたのでそれが持ち味かと思っていましたが、今回はいい意味で裏切られました。アイスホッケーというマイナーなスポーツを題材に、加藤沙希のダイナミックな振付に助けられたとはいえ、実に面白い2時間を作り出した詩森ろばの力量はたいしたものです。
成功の最大の原因は、あの狭いスズナリにアイスホッケーリンクと観客席、総勢18名の役者を無理矢理押し込めたことです。狭い空間の押し込められた役者のエネルギーが、試合前の選手の雄叫びとなって爆発する。面白くないわけがありません。
もう一つの成功の要因は、選手が大人として描かれていることです。スポーツ選手は本来子供っぽいものだと思います。ましてや、プロになろうとする人は子供の頃からスポーツし
かやってきていないのですから、一般的な意味で常識ある大人になるのは難しいと思います。それをそのまま舞台にのせてしまうと、見る方としてはうんざりしてしまうのは火を見るより明らかです。しかし、ここでは、各選手が自分を客観視できる大人として描かれており、ラストの試合に絡めての15名にも及ぶモノローグも,見せ方の演出的な工夫と相まって、心を揺さぶるものになっていました。

鵺的「丘の上、ただひとつの家」

2015年2月16日 14時30分開演 SPACE雑遊
作・演出:高木登
出演:奥野亮子、高橋恭子、平山寛人、宍戸那恵、古屋敷悠、生見司織、井上幸太郎、安元遊香
なぜかスケジュールが合わなくて見られない劇団のひとつだった鵺的を見ました。当日パンフレットによると、結成してから6年ということですが、6年間何をやってきたのかという感じでした。近親相姦というタブーをキーワードに家族とは何かを考えることがテーマだと言うことですが、テーマ以前に全てが表面的な記号にしか見えません。真面目に生きようとする人々がよく言えば端正で押さえた演技で、人生を刹那的に生きる人がラフでカジュアルな物言いをする、その基本的な演出自体が表面的すぎてみていられません。
転換も暗転つなぎばかりで、決まり台詞を言う、そして暗転。その繰り返しで、すぐ飽きてしまいます。これではテーマ自体も単なる記号にしか見えません。
脚本も演出ももう少し突き詰めてほしいものです。

2015年2月3日火曜日

敦-杏子 Produce URASUJI 2015「綱渡り」

2015年2月2日 19時開演 下北沢ザ・スズナリ
作・演出:松村武
出演:杏子、深沢敦、岩崎大、西村直人、池田有希子、草野とおる、森貞文則、中野順一朗、藤田記子、吉田晋一、内藤大希、佐藤恭子、亀岡孝洋、中川浩行、村田穣、高祖正浩、羽場涼介、ちゃこ、松田凌、俵木藤太、小川菜摘
演奏:山田晃士、十倉綾子
面白い舞台ではあったのですが、今ひとつ心から楽しめはしなかったというのが、正直な感想です。現代の怪女優の一人である深沢敦と、今や歌が少しうまいハスキーボイスのおばさん杏子の共同プロデュースによる芝居ですが、ストーリーは「必殺仕事人」を完全にパクリ、随所で歌いまくり、踊りまくるという構成でした。いってみれば、芸達者な人のカラオケを聴いているような感覚で面白いのですが、芝居としたら物足りない感じが否めません。唯一、絵島役の俵木藤太が生真面目な役のまま、歌い踊ったシーンには感動しました。

モダンスイマーズ「悲しみよ、消えないでくれ」

2015年1月29日 19時開演 東京芸術劇場シアターイースト
作・演出:蓬莱竜太
出演:古山憲太郎、津村知与支、小椋毅、西條義将、生越千晴、今藤洋子、伊東沙保、でんでん
同棲中の女性を土砂災害で亡くして以来、その女性の実家である山小屋に居候している小説家志望の男と、その山仲間が二周忌に集まってくる。小説家志望の男は全くのだめ人間であり、同棲中だった女性を偲ぶと言いながら、歩荷の人妻に手を出したり、まともに仕事もできない。山仲間も実社会でまともに生きているようでありながら,だんだんとだめ人間ぶりが明らかになっていく。だめ人間のオンパレードが笑いあり、シリアスなところありで展開していく。その中で、山小屋の主人であるでんでんだけが,まともである。これは芝居の質も関係していると思うのだが、でんでんの決してうまいとは言えない,古くさい芝居が周りの芝居との対比で、素直にものを言う裏表のない実直な人柄を表して、とてもおもしろい。この劇団は、「楽園」の深沢敦の時もそうだったが、キャスティングが絶妙にうまい。

2015年1月30日金曜日

親族代表「親族旅行記」

2015年1月26日 20時開演 下北沢駅前劇場
作:
1 小林賢太郎「影響を受けた男とその友人と友人」
2 故林広志「シンラバンバンバン・ショー」
3 ブルー&スカイ「野間口徹と・・・」
4 岩井秀人「コンビニ(あるいは謝罪について)」
5 故林広志「詫びる男」
6 福原充則「We are the world」
7 嶋村太一「三つ巴マン」
8 ケラーノ・サンドロヴィッチ「三人で死ぬ」
演出:福原充則
出演:嶋村太一、竹井亮介、野間口徹
観客の人気投票も参考にした今までのコントの再演集でした。作家が全員芝居の脚本家なので芝居っぽいですが、やはり芝居とは少し違うような気がします。
芝居と違うのは、笑いを目的としていること、比較的短いなど色々あると思いいますが、一番違うのは、登場人物の性格付けのやり方だと思います。芝居と違い、そのコントに必要な役割をキャラクターとして演じると言えばよいのでしょうか、基本はあくまでもその役者の地であって、そこに役がプラスされている感じがします。

劇団鹿殺し「ランドスライドワールド」

2015年1月15日 19時開演 下北沢本多劇場
作:丸尾丸一郎
演出:葉月チョビ
出演 : 丸尾丸一郎、オレノグラフィティ、木村了、山岸門人、今奈良孝行、円山チカ、鷲沼恵美子、坂本けこ美、橘輝、傳田うに、美津乃あわ、浅野康之、近藤茶、峰ゆとり、有田杏子、浦上祐輔、木村綺那、清川果林、寺戸真里菜、中島雄太、松尾珠花、妻鹿益己、安井直美
1年間のカナダ留学を終えた演出の葉月チョビの復活公演なので、見に行きました。また、チョビが出演しない初めての公演でもあったそうです。そのせいか、いままでになく舞台の隅々まで演出の行き届いた芝居ではありました。しかし、私の好きだった鹿殺しはもうそこにはありませんでした。私にとっての鹿殺しの魅力は、有名になりたいという気持ちが恥ずかしげもなく前面にでていて、そのために技量が伴わなくてもあらゆることをやる。それがコスプレだったり、着ぐるみショーとなって舞台に現れる。その技量のなさを補おうとするエネルギーこそが魅力でした。しかし、回を重ねるたびにそれなりにテクニックがつき、破綻は少なくなってきました。するとそこに残ったものは、そんなに芝居のうまくない普通の小劇団でした。
今回の芝居も、田舎の狭い地域に閉じ込められてそこから出たいという思いもありつつ、出て行けない人々を描いて、劇団のジレンマと重なるところも多いのですが、ヘビーメタルを取り入れたり、ノーベル文学賞をとった「蝿の王」のモチーフを取り込んだり、いろいろな試みをしているのですが、それらが何となくきれいにまとまってしまうことこそが、鹿殺しの今の問題だと思います。

趣向「奇跡の年」

2015年1月11日 14時開演 神奈川芸術劇場大スタジオ
作:オノマリコ
演出:扇田拓也
ムーブメント:小林真梨恵
出演 : 和田華子、井内勇希、斎藤まりえ、芝博文、桑原史香、こいけけいこ、和田真季乃、大川翔子、吉田能、笹野鈴々音、扇田森也、池田朋子、関森絵美
当日パンフレットで作者の名前が「オノ マリコ」ではなく、「オノマ リコ」であることを知りました。そんなことは関係なく、言葉の美しい戯曲でした。演出もその言葉の美しさを生かした端正な手法で好感が持てます。物語は、翻訳家で小説家の男とその編集者の話と、その小説家によって書かれたいくつかの物語が、単独で、あるときは絡まり合って進んでいきます。面白いのは、そのどれかに力点が置かれるのではなく、ショーケースのように同じようなバランスで現れてくるところです。そのバランスの取り方が、端正で澄み切った美しさを生んでいました。
一つ残念だったのは、ダンス的な動きが多いので、舞台上下に置かれたSSを多用するのですが、それが空間の緊張感をかなり損なっていることでした。SSの必要性はわかるのですが、袖パネルを立てるなど隠すことが出来ればもっとよくなる気がします。

南河内万歳一座「ジャングル」

2015年1月9日 19時30分開演 下北沢ザ・スズナリ
作・演出:内藤裕敬
出演 : 河野洋一郎、鴨鈴女、藤田辰也、荒谷清水、三浦隆志、木村基秀、福重友、皆川あゆみ、鈴村貴彦、松浦絵里、谷奥弘貢、内藤裕敬、小池裕之、吉井希、和田亞弓、ことえ、駒野侃、村上陸、本木香吏
1980年から続く老舗の小劇団で、大阪が本拠地にもかかわらず東京でも年1,2回の公演をうつという驚異の持続力は、それだけでも賞賛に値すると思います。
いままでも、何回も見に行こうとしたのですが、なかなかスケジュールがあわず、このたび、新年最初の芝居としてみることが出来ました。
老舗らしく、観客層も観客層も幅広く、若い人からわたしのような年寄りまで満員でした。
芝居は、「古き良き昭和の小劇団」そのもので、大変面白かったのですが、離風霊船のときと同じように、最初は懐かしさもあり面白いのですが、回を重ねると飽きてくる恐れがあります。まあ、まなじりを決して「見なければならない」と考えるような芝居でもないので、ぼちぼち、スケジュールがあえば見に行きたいと思います。

2014年12月18日木曜日

チェルフィッチュ「スーパープレミアムソフトWバニラリッチ」

2014年12月18日 19時30分開演 神奈川芸術劇場大スタジオ
作・演出:岡田利規
出演 : 矢沢誠、足立智充、上村梓、鷲尾英彰、淵野修平、太田信吾、川崎麻里子
チェルフィッチュの芝居を見るのは、2012年4月の「現在地」から約1年半ぶりでした。あいかわらずモノローグ主体の芝居ですが、前回に比べると、台詞の相手が舞台上にいて明確に見えること、BGMのバッハの音楽に合わせた体操ともダンスともつかない動きがあることなどが相まって、わかりやすいものでした。
岡田利規の芝居は、現在をすぱっと切って,その断面を見せるというようなところが持ち味だと思うのですが、その切り口がなんなのかわかれば面白いし、よく見えないと退屈するしかないような気がします。

2014年12月17日水曜日

アナログスイッチ「ツチノコ in escaping'14」

2014年12月17日 20時開演 下北沢OFFOFFシアター
作・演出:佐藤慎哉
出演 : 渡辺伸一朗、廣野喬介、藤木陽一、山本沙羅、秋本雄基、雨宮沙月、板橋優里、浦嶋健太、古崎彩夏、木幡雄太、坂爪葉子
チラシによると2012年に旗揚げした東洋大学出身の劇団だそうです。出身ということは、もう学生ではないということだと思うのですが、内容は学生演劇そのものでした。(悪い意味で)
自分たちが面白いと思うことを,客観的に見ることもなくそのまま舞台にかけているだけです。観客は劇団の身内でもない限り、置いてけぼりにされて行くばかりです。「大学の部室の中で、賞金のかかったツチノコをさがしまわる。」という単純明快なシチュエーションコメディなので、うまい役者とツボを押さえた演出があれば、いくらでも面白くなるのに、ダラダラとテンポも間も悪いまま進んでいくので、苦笑するしかありません。
2014年に福岡県で行われた国際コメディ演劇フェスティバルで、2014ベストコメディアワードを受賞したそうですが、この公演を見た限り、フェスティバルのグレードが心配になりました。

2014年12月10日水曜日

ロ字ック「媚微る」

2014年12月10日 19時30分開演 下北沢小劇場 B1
作・演出:山田佳奈
出演:片桐はづき、川本ナオト、榊菜津美、笹木皓太、小野寺ずる、日高ボブ美、猪俣三四郎、松本亮、泉佑里奈、佐藤英美、サトエ、矢野昌幸、山田佳奈
スケジュールがなかなか合わず見に行けなかった劇団のひとつ、ロ字ックを見にいきました。チラシのイメージからは、若い女性の感性を過激に全面に押し出した芝居かと思い、内心びくびくしながら行ったのですが、見てみると結構普通の芝居で拍子抜けしました。
内容は自分中心的な人々の中で、内気で自分に自信が持てない女性がおどおどと暮らしていると、そこに破壊衝動のある悪賢い女性が入ってきて内気な女性を操り、とりあえず収まっていた人間関係をぶちこわす。そんな話です。
悪賢い女性が内気な女性を操るところが、何となく演出家と役者の関係に見えて勝手に笑っていました。
チラシの印象と実際の芝居をあわせて考えると、「つぱっているが、案外正統派」という感じでしょうか?
このところ、私がよくわからなくて悩んでいる鳥公園や、ワウフラフラミンゴの方が、印象が柔らかいだけ,たちが悪いのかもしれません。

2014年12月5日金曜日

城山羊の会「トロワグロ」

2014年12月5日 19時30分開演 下北沢ザ・スズナリ
作・演出:山内ケンジ
出演:石橋けい、古屋隆太、平岩紙、岡部たかし、岩谷健司、師岡広明、橋本淳
「効率の優先」があまり面白くなかったので、今回はどうかなと半信半疑で見に行きましたが、期待以上に面白かったです。普通のホームパーティーのはずが、些細な一言が思わぬ展開を呼び、各々の欲望をむき出しになっていく。洒落た大人の会話劇というには少々えげつない、セクハラ、不倫、夫婦不和、ホモセクシャルまで何でもありで、笑わせてもらいました。最後に死んでしまう太っていた方の斎藤さんは、なぜ、あんなにしてまでパーティーにいたかったのか、それが謎です。
当日パンフレットのプロデューサーの方の文章で、城山羊の会の名前の由来が少しわかりました。プロデューサーの城島和加乃と主宰の山内ケンジから一文字ずつ取って、「城山」、すると残りの「羊」は公演のたびに集められてくる役者たちのことでしょうか?
チャンスがあったら知りたいものです。
来年からは、年二回公演しくれると言うことなので、楽しみです。

2014年11月23日日曜日

4年ぶりのニューヨーク 15 「50 Shades! The Musical」

2014年10月23日
ブロードウエイばかりでなく、オフブロードウエイも見なくてはと思い、選んだミュージカルでしたが、完全な選択ミスでした。
まず第一に、原作の小説「Fifty Shades Of Grey」について全く知らないのに、そのパロディを見せられてもわけがわかるわけがありません。後で調べたところでは、女性向けのエロティックな恋愛小説で、欧米では大ヒットし、映画にもなったようです。そのパロディと言うことで、いわゆる露骨な艶笑コメディミュージカルのようです。観客も中年のカップルや、女性が多く、いわゆるブロードウエイとは少し違った感じでした。
詳しくはわかりませんでしたが、露骨そうな下ネタに、なぜ、あんなに大声で反応するのでしょうか?日頃の抑圧が強すぎて、その反動ではないかと勘ぐってしまいます。

2014年11月17日月曜日

森川弘和×杉山至 『動物紳士』

2014年11月17日 19時30分開演 池袋シアターグリーン BOX in BOX THEATER
振付・出演:森川弘和
装置:杉山至
ダンス評論家の乗越たかお氏が、Twittwerであまりにプッシュするし、装置が知り合いの杉山至氏なのもあって、禁断のダンス公演に、しかもソロダンスに行ってしまいました。結果は、案の定,撃沈。
ユニークな振り、筋肉の動きが美しいとは思うものの、それが面白いとは思えず、修行のような時間を過ごしました。
ひとえに、私が悪いので誰を責めるつもりもありませんが、やはり私にはダンスは無理のようです。

2014年11月14日金曜日

ミクニヤナイハラプロジェクト「桜の園」

2014年11月14日 19時30分開演 西巣鴨創造舎
作・演出:矢内原美邦
出演:笠木泉、鈴木将一朗、光瀬指絵、山本圭佑、川田希、川上友里、菊沢将憲、佐々木至
矢内原美邦については以前、「前向き、ダイモン」という作品を見ただけで、ニブロールというダンス集団を主宰している。本人もダンサーである、どこかの大学の教授だか、助教授らしい。それぐらいしか知識がありませんでした。KAATで2回ほど公演がありましたが、スケジュールがあわずに見ていませんでした。「前向き、ダイモン」のことも忘れていて、見に行きました。
オープニングは、体育館前の野外で3カ所に分かれて同時に始まります。桜の木を守ろうとする人とそれを取材しているらしいジャーナリスト、土地を売りたい地主、開発側の社員と弁護士、それぞれに自分たちの主張を叫びます。一段落して、観客は屋内に誘導されます。
屋内は半分ほどがステージで、残りがひな壇の観客席です。ステージには、一面落ち葉が引き詰めてあり、入場時にマスクが配られたわけがわかりました。役者が動き回るので
観劇中、ずっと埃っぽかったです。
チェーホフの「桜の園」を下敷きにしているのですが、土地を売らなければならない地主と,桜を守りたい人が別々であるという設定が現代的で面白かったです。
ミクニヤナイハラ演劇の最大のポイントは、役者が常にダンスというか体操というか動き続けながら台詞をいうところで、役者の運動量は並大抵なものではありません。これは、矢内原自身が当日パンフに書いていたことによると、「台詞が動きを誘発するのではなく、動きが台詞が誘発するのでもない、動きと台詞が同時に発せられたとき、そこに私の演劇がある。」ということのようです。
おっしゃっていることはわかるような気もするのですが、実際目にするものは、息も絶え絶えに台詞を喋るまくる役者の苦行というようなものです。ミクニヤナイハラ演劇が成立していたかどうかはよくわかりません。


2014年11月12日水曜日

競泳水着「別れても好きな人」

2014年11月12日 14時開演 駒場アゴラ劇場
脚本・演出:上野友之
出演:相楽樹、村上誠基、亀田梨沙、篠原彩、須田彩花、武子太郎、福永朱梨、松木大輔、松下仁、谷田部美咲、すがやかずみ
このブログを始めた最大の動機は年ともに物忘れが激しくなって、前に見た劇団でも良くも悪くも印象が薄いと忘れてしまい、Twitterでの評判を信じて見に行って、以前見たことがある劇団だったと後悔することを避けるためでした。
それでも、見る本数が増えるにつれ、チェックをし忘れて見てしまうことが起きました。この劇団もそうでした。以前のブログで、「二度とみることはないでしょう。」とまで書いたのに、また見てしまいました。そして、やはり後悔しています。
年のせいもあると思いますが、もはや、恋愛がそんなに重要なこととは思えません。なのにこの作者は、その恋愛感情にのみこだわっているのです。しかも、初期作品の再演ということで、若書きの恥ずかしさまでプラスされて、とても退屈な時間を過ごすことになりました。

2014年11月11日火曜日

入江雅人「狼たち」

2014年11月11日 19時開演 中野MOMO
作・演出:入江雅人
出演:清水宏、入江雅人
気になる役者の一人である清水宏が、一人芝居を続けている入江雅人とタッグを組んで、二人芝居に挑戦するというので、見に行きました。
結果は、芝居中の清水宏の言葉、「あなたは異常に細かくだめ出しする癖に、本番になるとどうしてそんなに自由なの。私は、もう対応できないよ。」に象徴されるように、二人ならではの相乗効果は見られませんでした。これは、初日に行ってしまったかもしれません。楽日なら、別の印象になったのかもしれません。
何もない舞台で最小限の衣装だけで芝居をすると,どうしても説明台詞が多くなってしまいます。一人の時は、その人の語り口ということであまり気になりませんが、二人でそれをやると、結構うざいです。
あと、最後まで気になったのは、入江雅人の芝居が見た目は全然男前でもないのに、すごく二枚目なことです。これで、入江雅人の一人芝居に対する興味がなくなりました。

2014年11月10日月曜日

ベッド&メイキングス「サナギネ」

2014年11月10日 12時開演 成体サイド 17時開演 幼生サイド 青山円形劇場
原作:小池竹見
上演台本・演出:福原充則
成体サイド出演:清水葉月、富岡晃一郎、玉置玲央、富森ジャスティン、三土幸敏、町田マリー、野口かおる
幼生サイド出演:岸井ゆきの、野口かおる、町田マリー、中丸シオン、玉置玲央、井筒大介、中村たかし、佐伯新、片岡礼子
青山円形劇場をカーテンで真っ二つに区切り、その両サイドで
一人の女性の幼い頃の話と、成人してからの話が同時進行で演じられていく芝居です。観客は、どちらか片方の芝居しか見られず、反対のサイドは時々台詞が漏れ聞こえてくる程度です。
ものすごく計算された脚本で、円形劇場以外で上演するのは難しいでしょう。
ベッド&メイキングスは前回の「南の島に雪が降る」があまり面白くなかったので、あまり期待もせず、野口かおる目当てで見に行きました。最初は、野口かおるの出演が多いであろうと予想した成体サイドのみのつもりでしたが、それでは作者に失礼だろうと思い直し、両方とも見ることにしました。それでも、2回目の幼生サイドを見る前は、半分以上ネタバレの状態で見て退屈しないか心配でしたが、それは杞憂に終わりました。どちらかといえば、両方見ることを前提に作ってあるような気がします。
お目当ての野口かおるも面白く、堪能しました。やはりこの人は、主役をやるよりも,脇役で自由にやった方が光ると思います。
ラストは、予想通りカーテンが開いて両サイドが見える状態になるのですが、開いたからといって両方の芝居が混ざるわけではなく、それがカーテンオープンのカタルシスを損ねているようで、少し残念でした。
あと、富岡晃一郎の「南の島に雪が降る」での大衆演劇チックなしゃべり方を引きずっているような台詞回しと、玉置玲央のドライで現代的な台詞の喋り方が,対照的で面白かったです。

2014年11月9日日曜日

CHAiroiPLIN「マッチ売りの少女」

2014年11月9日 14時開演 日暮里d-倉庫
作:別役実
演出・構成・振付:スズキ拓朗
出演:清水ゆり、池田仁徳、加藤このみ、ジョディ、長嶺安奈、増田ゆーこ、まひる、鳥越勇作、NIWA、荒木亜矢子、スズキ拓朗
爽やかな感動を与えてくれたTamago PLI
Nの公演がなかなかないので、同じ演出家の主宰するCHAiroiPLINの公演を見に行きました。ニューヨークで体調を崩して、必ずしも調子がよいわけではなかったのですが、少し無理して見に行きました。
この鈴木拓朗という演出家の作品を、TamagoPLINの「最愛レシピ,シェイクスピア」、青蛾館の「星の王子さま」、今回のCHAiroiPLIN「マッチ売りの少女」と3本見たことになるのですが、この人の特徴は、「性善説」です。どの作品も「人間の本質は善なるものである」という感覚に満ちあふれているように感じられます。その感覚が,素直な感動を呼ぶのだと思います。この作品では、9人ものマッチ売りの少女が出てきて、口々に台詞を喋ります。だいたい、踊りながら台詞を言うということ自体、不条理なわけですから、不条理に不条理を重ねて訳がわかりません。
当日パンフレットに、「初めてこの戯曲を読んだとき、演劇の台詞というより、ダンスの台詞だと思った。」とスズキ拓朗が書いていましたが、ダンスにとって、言葉は邪魔な存在だと思っていた私には、さらに訳がわかりません。訳はわかりませんでしたが、見終わって不自然な感じは受けなかったので、作品として成立はしているのだと思います。
私の知らないうちに、ダンスが言葉と仲良くなったのか、それとも、台詞付きダンスという新しいジャンルが生まれたのでしょうか?

2014年10月31日金曜日

「Matilda」

2014年10月31日 Sam S. Shubert Theatre
子役が主役のミュージカル、しかも一人だけでなく子役が集団で出てくるミュージカルで鑑賞に耐える作品を作るノウハウを駆使して作られたミュージカルでした。
どうしても薄っぺらになる歌と踊りは、大人の役者が子供の扮装して参加して厚みを出し、区別のつきにくい子役同士は、人種、性別のバラエティを豊富にすることで、キャラクターを明確にしています。主役のマチルダは子役の中でも一番小さく、念力が使えるという設定なので、顔つきも神秘的な要素を感じさせるインド系の顔で、他の子役とは一線をかくしていました。
それだけの配慮をしても、見え方が単調になるのは、避けられませんでした。どうしても、悪役の学園長や、軽薄なマチルダの両親の方が印象に残ってしまいます。

2014年10月30日木曜日

「Beautiful The Carole King Musical

2014年10月30日 Stephen Sondheim Theatre
Motown The Musicalほどではないにしろ、ポピュラー音楽を題材にした作品は、どうしても歌物真似大会になってしまうのは仕方がないことなのでしょうか?
オリジナルを見たことがある人々が見に来るのですから、歌真似物真似にするのが妥当なところなのかもしれません。
ストーリとしては、キャロルキングの作曲家としてのデビューから、ソロシンガーになり、最初のカーネギーホールコンサートまでを扱っていますが、次々にヒット曲を書き、その間に結婚して離婚する事が、あっさりと描かれています。
ストーリーが単調なだけに、様々歌われるキャロルの曲が気になります。別に物真似が見たいわけではないのですが、似ていないのは論外だとしても、曲がストーリーとシンクロしているように見えないことが問題だと思います。

2014年10月28日火曜日

「Pippin」

10月28日の夜にMusic Box Theatreで、2013年度のトニー賞リバイバルミュージカルアワードを受賞した「Pippin」を見ました。トニー賞を受賞しただけのことはある、見事な出来栄えでした。緞帳が開いた瞬間、サーカスの世界観がしっかり構築されていることが感じ取れ、その上でPippinの成長譚が語られていきます。勇者になろうとしたり、王様になろうとしたり、その過程が、サーカスらしいアクロバットやトリックを使って、わかりやすく展開します。最後に普通の愛にめざめ、衣装もメイクも伴奏もなしで、愛する彼女とアカペラで歌い、静かに去っていきます。しかし、彼らの子供は、一人残り、サーカスの内部や道具を愛おしそうに撫でて、Pippin達とは別の方向に去っていきます。ここは、私の想像では、再演にあたって、新たにつけくわられた演出のように思えました。虚構が簡単に現実を乗り越えてしまう現代では、単に虚構を拒否するだけでは話は済まないと思うからです。
演出的には、4人のアクロバットダンサーと他のアンサンブルの間に違和感がなく、見事な一体感で話を進めていく演出が素敵でした。

2014年10月27日月曜日

4年ぶりのニューヨーク 22「Here Lies Love」

2014年10月27日
Public Theatreの3階の、ちょうどザ・スズナリぐらいのスペースで、イメルダ・マルコスをモチーフにしたミュージカルを見ました。元Talking HeadsのDavid Byrneが製作に加わっているのが主な動機でした。長手方向の手前と奥にステージがあり、壁沿いにステージを繋ぐ通路があり、部屋の真ん中にもぐるぐる回るステージがあります。観客は、スタッフの指示で動くステージをよけながら、様々なところで行われる芝居を見たり、一緒に踊ったりする趣向です。最近、
舞台と観客の新しい関係性を求めてこのような演出が増えてきたような気がしますが、「Wyra」のように、大がかりな装置の転換が必要で、そのために観客も移動せざるをえないという状況なら受け入れられやすいのですが、たんに演出の都合だけで移動させられるのは,違和感が残ります。

2014年10月26日日曜日

4年ぶりのニューヨーク 21「Gentlemaen's Guide To Love & Muder」

2014年10月26日
今年のトニー賞のミュージカル作品賞を取った「Gentlemaen's Guide To Love & Muder」を見ました。
20世紀初めのイギリスで、貴族に成り上がろうとする男が捕らえられて、回想録を書いている。その回想シーンが舞台中に設けられたもう一つの舞台で、オペレッタ風に演じられて行く。
このミュージカルの見所は、その主人公の生き様よりは、その相手役として様々な役柄で登場するJefferson Maysの演技です。ぎりぎりまで下品でアクの強い芝居で,清水宏を思い出させるような演技で楽しませてくれます。清水宏と違うのは、地ではなく、演技としてやっているところです。歌もちゃんと歌えるし,真面目な芝居もできます。その分、安心してみていられますが、スリルがないとも言えます。

2014年10月25日土曜日

4年ぶりのニューヨーク 18「IF/THEN」

2014年10月25日
Wickedでトニー賞のミュージカル主演女優賞をとり、一躍注目を浴びたIdina MenzelがNext To Normalのクリエーターチームとタッグを組んだ注目の作品なのだそうですが、圧倒的に目立つのは、Menzelの歌唱力。彼女が歌い出すと、もうそれだけで十分で他に何も必要ないだろうと思えてしまいます。歌手としての実力に加えて、役者としての説得力も兼ね備えた、希有な存在です。
翻って、ミュージカルとしてはと考えると、ニューヨークに生きる若者の様々な生き方を描いて、現代を切りとると言うことなのでしょうが、Menzelの存在なしには、こつぶな作品という印象はぬぐえません。
Idina Menzelのブロードウエイデビューは、あのRENTだということを後から知りました。

2014年10月24日金曜日

4年ぶりのニューヨーク 17「Lennon」

2014年10月24日
オフブロードウエイの観劇2本目は、「Lennon」にしました。これもどんな内容だか、全く知らずに、ビートルズのジョン・レノンが題材と言うだけで選びました。中身は、オーストラリア出身のミュージカル俳優が、ピアノと自分で弾くギターだけで、コンサートのようにジョン・レノンの曲を歌い、曲間で喋るという構成でした。今回もほぼ、何を喋っているのか理解できなかったし、曲のアレンジも、歌い方も面白いとは思えなかったので,退屈な時間でした。オフブロードウエイだから、実験的なことをやっているだろう、実験的だから面白いだろうというのは、勝手な思い込みでしかありませんでした。

2014年10月22日水曜日

4年ぶりのニューヨーク 12「Wolfgang Steak House」と「Fuerza BrutaのWyra」

2014年10月22日
今日のランチは、Wolfgang Steak HouseのTribeca店に行きました。一発で入れましたが、出てきたステーキはボリュームが今ひとつで、少しがっかりしました。味は、確かにPeter Luger系の塩胡椒のしっかりした物でおいしかったです。これは、早めに本家のPeter Lugerに行って、確認する必要があります。
夜は雨の中、Fuerza BrutaのWyraをUnion SquareのDaryl Royh Theatreに見にいきました。初めて、Today Tixでチケットを手配した演目でもありました。Today Tixは当日でもディスカウントチケットが手に入るというサービスで、支払いはWeb上でカード決済ですが、チケットの配布は本番30分前に劇場前で手渡しという,デジタル+アナログのハイブリッドな新興ダフ屋です。チケット1枚の手数料10$ですが、毎日、30本近くの演目に対してコンシェルジュと読んでいるチケット配布要員を手配する必要があるのですが、採算はとれるのでしょうか?
Fuerza BrutaのWyraはとてもおもしろかったです。美しいとさえ言えます。
Wyraで3作目となりますが、1作目の特製ハーネスを使ったフライングでの壁走りの衝撃は今でも覚えています。
2作目は、前作にプラスしての、ベルトコンベア、壁面激突、巨大団扇の振り回し、空中プールなどがありましたが、壁走りのインパクトに比べると小物感がぬぐえず、少々、がっかりでした。
そして、4年ぶりの3作目、これは傑作といってもよいでしょう。今までの出し物に追加しての新作は、エアドームです。会場いっぱいに広げられた厚手のビニール幕に送風機で風を送り込んで膨らまし、その上をアクターが歩き回るという趣向でした。ビニールは透明なので、アクターがよく見えて、空気圧だけでささえられているので、歩く姿も不安定で、スリルもあります。圧巻は、ドームに空けてある丸穴の蓋を取って、手をさしのべながら、空気の抜けてくる勢いで下がってくる二人のアクターのシーンは、天使の光臨を思わせる美しいシーンでした。

2014年10月21日火曜日

4年ぶりのニューヨーク 11「On The Town」

2014年10月21日
どうも今回のニューヨークは、ランチに恵まれていなくて、今日はThe Clamという店にパスタを食べようと、わざわざHudson st.までCity Bikeでいったら、オープンしている時間のはずなのに、店内で大々的にビデオ撮影をやっていてはいれず、次のBuvetteも満員で外まで人があふれている状態で、即、断念しました。
結局、Lafayette st.まで歩いて、Ed's Lobsterでまたもやロブスターロールを食べました。中々、新しいお店に行けていません。
夜は、「On The Town」をLyric Theatreで見ました。ニューヨークに来る直前に、ジャニーズの坂本昌行、長野博、井ノ原快彦の三人でやった日本初演の仕込についたので、本場ではいかがと見てみることにしました。
日本版の装置がコンセプトは同じでも、旅用に極力シンプルにしたためにその力をほとんど発揮できていなかったことがよくわかりました。
演出は、三人の水夫よりも、相手役の女優の個性と演技や,歌や、ダンスをフューチャーし、自立する女性を描くことに、力を注いでいました。水夫の中では、ゲイビーのみがソロのバラードもあり、ダンスもあり(そんなにうまくはありませんでしたが)の主役扱いですが、残りの二人は完全な脇役でした。日本では、そんなわけにもいかないことは、よくわかりますが、女優陣が割を食ったということでしょうか。
一幕ラストの「ブロードウェイ・バレエ」とラストの「イマジナリー・コニーアイランド」は、完全にダンスでだけで見せる演出で(装置がほとんどなくなり、ほとんど素舞台に近い状態でダンスのみで見せる演出でした)、ジェローム・ロビンソンの振付満載で踊るのですが、ダンスだけでは厳しいものががあります。もっとわかりやすい歌とかがないと印象が薄くなってしまいます。ブロードウェイでは再再演になるのですが、ロングランは難しいと思います。

2014年10月19日日曜日

4年ぶりのニューヨーク 08「Motown The Musical」

2014年10月19日
2本目のミュージカルは「Motown The Musical」。
劇場は、Lunt-Fontanne Theatre。
これは、モータウンの創始者、ベニー・ゴーディの自伝を基にした、モータウン25周年までの歴史のミュージカルにした物です。
自伝なのでベニー・ゴーディを、ブラック・ミュージックを世界に広めた偉い人、ダイアナ・ロスを育て愛した人として描かれています。何度も破産の危機に会いながら、信念と統率力で乗り切ってきた男の中の男というわけです。
このミュージカルの見所は、そんなベニー・ゴーディではなく、モータウンゆかりのアーティストの物まねオンパレードです。スモーキー・ロビンソン、テンプテーションズ、コモドアーズ、シュープリームス、リトル・スティビー、マーヴィン・ゲイなどなど、知ってる人も知らない人もいましたが、何しろ皆歌がうまいので楽しめました。
中でも、観客が一番盛り上がったのは、ジャクソン5でした。ただし、マイケル役の子役もがんばっていましたが、当たり前ですが本物には全く及ばず、マイケル本人の天才ぶりが改めて確認された格好になりました。

2014年10月18日土曜日

4年ぶりのニューヨーク 03「The Smith」

2014年10月17日
時差ボケが全く治らないので、朝早くから3rd. Ave.のThe Smithにフレンチトーストを食べに行きました。
ボリュームはかなりありますが、見かけほどくどくはなく、あっさりした甘さで完食しました。平日の朝8時30分頃だったので、店内もすいていました。結構おいしいので、週末は混みそうです。
そのまま、Aster PL.からE 4th st.を抜けてEast Villageに戻り、Essex Dard Shopで、封筒とメモ帳とボールペンを買いました。封筒は、毎日のレシートを分けて保存するためです。


昼は、アパートの近くのNorthen Spy Food Co.に行ってみました。ここで名物だというラムバーガーを注文してみましたが、これが失敗でした。上のチーズがしょっぱすぎて、おいしくありません。パテ自体は粗挽きで食感はよかったのですが、いかにせん、塩辛すぎました。
食後、Webをブラウズしようしたところ、iPhoneもiPad miniもつながらないことがわかりました。あわててアパートに帰り、試行錯誤したところ、AT&Tのプロファイルが入っていないことが判明し、ネットワーク設定をリセットして無事つながることができました。昨夜、時差ボケと戦いながら設定し、一度はオーケーになったように見えましたが、最後の詰めが甘かったようです。
そして、そのまま、時差ボケにまたもや負けて、寝てしまいました。

4年ぶりのニューヨーク 02 Village House East Village

2014年10月16日 その2
宿泊場所は、4年前と同じ、ヴィレッジハウスのイーストヴィレッジになりました。色々探したのですが、スケジュールが合わなかったり、値段が高かったりして、結局ここになりました。長期間ニューヨークに滞在するときに、節約すべきはホテル代だと思います。ホテル代を絞れば、節約の効果が一番出ると思います。とはいえ、この年になると、YMCAやドミトリーは無理があります。個室と専用バス・トイレは欠かせません。となると、ヴィレッジハウスのイーストヴィレッジは悪くない選択だと思います。到着してみると、奇しくも4年前と同じ部屋でした。ここは、1階で裏庭に出られるドアがあります。裏庭と行っても掃除もされていないただの空き地ですが、出るだけで気分転換になります。
チェックインして、ランチは近くのMotorinoに、ピザを食べに行きました。ここは12$でピザとサラダが食べられます。今回は少し焦げすぎでしたが、それでもおいしくいただきました。
食後は、Bed Bath & Beyondにメリタとフィルターペーパーを買いに行きました。帰りにUion Sq.のWhole Foods Marketでコーヒー粉を買いました。
帰ってから調べたら、メリタもペーパーもありました。完全に時差ボケです。
その時差ボケに負けて、夕方には寝てしまいました。

4年ぶりのニューヨーク 01 成田からJFK

2014年10月16日
マイルも貯まっていたので、4年ぶりにニューヨークに来ました。本当は、昨年中に会社を辞めて、還暦のお祝いとフリーになったお祝いをかねて来たかったのですが、ぐずぐずしている内に時間は経ち、フリーになったのが今年の3月、そこから季候のいい時期のニューヨークにということで、10月になってしましました。
多分、ニューヨークは仕事を含めて13回目になると思います。こんなに繰り返し来ているのは、ある程度土地勘があり不安材料が少ないというのもありますが、私の理想の休暇に一番近いからだと思います。
私の理想の休暇とは、
1)日常生活から距離的、心理的に離れていて、自動的に非日常の状態になれる。
2)昼間の娯楽、夜の娯楽両方ある。ニューヨークの場合は、昼は美術館、夜はミュージカル。
3)ある程度長期間滞在しても、不自由のない生活が送れる。(都市文化のあるところ)
この三つが基本的な条件が満たせる場所です。
成田に行くのには、いつも成田エクスプレスを使っています。品川で乗り換えれば、1本で行けるのが魅力ですが、今回、Yahoo乗換で検索したところ、京成線の方が安くて、早いことがわかりました。しかし、重い荷物を持って乗換を何回もするのも辛いので、いつもの成田エクスプレスにしてしまいました。
飛行機は、全日空のNH10便です。ユナイテッド航空のコードシェア便で成田を11時に出発し、ニューヨークには同日の10時45分に到着です。当然、エコノミーです。


まず、驚かされたのは、空港のチェックインシステムです。Web上で予約したのですが、当日までボーディングパスが送られてくるわけでもなく、不安に思っていたところ、現れたのはATMのようなマシーン、これにパスポートをかざしてからいくつかの質問に答えていくと搭乗券を発券してくれるというシステムでした。何となく今までのように行き先別のカウンターでチェックインというイメージでいた私は、どうしてよいかわからず係員に聞いてしまいました。確かにこのシステムなら行き先別のカウンターは不要になり、効率的です。後は、手荷物カウンターに荷物を預けるだけです。




出発前、最後の食事はウナギのだし茶漬けにしました。帰ってくるまで、和食は食べないつもりです。
出国手続きも電子化が始まっていて、その場でパスポートと両人差し指の指紋を登録すると、自動改札を使用できるようになっていました。喜んで登録してしまいましたが、年1,2回の海外ならスタンプの方が後々の記念になっていいかなと反省しました。

機体は、ボーイング777-300シリーズです。エコノミーでも前部座席の背面に液晶ディスプレイが付き、映画などがオンデマンドで見られます。おかげで、日本のライトノベルが原作の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」、邦画の「超高速!参勤交代」、「トランスフォーマー/ロストエイジ」の3本も見てしまいました。
日頃ほとんど映画を見ないので3本ともそれなりに面白かったのですが、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のハリウッドらしいご都合主義的なストーリー展開と、それを感じさせないシャープなカット割り、「超高速!参勤交代」の邦画らしい先の読めてしまう日本的なコメディセンス、「トランスフォーマー/ロストエイジ」では、アーサー王の円卓の騎士のイメージを臆面もなく出してくる脚本・監督の面の皮の厚さと、細かいところまでピントの合っているCGのせいでかえってリアリティの感じられない画面などが気になりました。
 最初の食事は、チキンと海鮮のパエリアにしました。
2回目はオムレツ&ベーコンにしてみました。
どちらも特に問題なくおいしくいただきました。


JFKからは、Airtrainに挑戦してみました。AirtrainでHaward Beachまで行き、A-lineに乗り換えて、Broadway JuctionでL-lineにまた乗り換えるという経路です。何しろ、安い。Airtrainが5$、地下鉄が2$50cでマンハッタンまで行けます。時間的には、1時間半見ておけばオーケーというところでしょうか?
最初だったので、メトロカードの買い方がわからなかったり、Airtrainが無人運転なのに驚いたりしましたが、面白い体験でした。
どうしても乗換の時に階段の上り下りが出てくるので、大きな荷物を持った女性だときついかもしれません。また、ラッシュアワー時の使用は難しいと思います。
そこがクリアできれば、最高のマンハッタンへの移動方法だと思います。

4年ぶりのニューヨーク 05 「Cindella」

2014年10月18日 その2
夜はこの旅最初のミュージカル、「Cindella」をBroadway Theatreで見ました。
元々は、1957年にジュリー・アンドリュース主演でテレビ放送のために、リチャード・ロジャースとオスカー・ハーマンスタイン・ジュニアが書いた曲と脚本を基に、舞台版としては制作された物となります。
自分のアイデンティティに悩む王子が国の民主化に目覚め、自分を取り戻して結婚するなど、いわゆる童話の「シンデレラ」と、少しストーリーが変わっていますし、登場人物もかなり増えていました。
この無自覚な者が自我に目覚めて成長するというテーマは、このミュージカルの成り立ちにも重なり、主役の二人にもオーバーラップします、特にシンデレラ役の子は、21歳での主役抜擢、しかも黒人であると言うことで、2重、3重にイメージが重なり、舞台を補強します。
主役の個性のなさは、周りの継母、腹違いの姉妹、魔女、大臣などのキャラクターと、演技力で支えていくという割り切り方は見事で、成功してると思います。
特に、魔女役はあまり必然性もないのに、大げさなドレスへの早替わりをしたり、フライングしながら歌ったりと、大活躍でした。
来年早々のクローズが決まってしまったので、最後のてこ入れのせいかもしれませんが、ブロードウエイのプロダクションの考え方が、よくわかる作品でした。